トヨタ、水素燃料電池モデルを2015年に発売

公開 : 2013.08.30 19:50  更新 : 2017.06.01 02:15

トヨタ水素を燃料とする燃料電池モデルを2015年に発売する。アヴェンシス・サイズの中型サルーンとなる模様で、11月の東京モーターショーで正式に発表される。それは、2011年に開かれた東京モーターショーで発表されたFCV-Rを発展させたモデルだ。

ヒュンダイ、BMWホンダなどのメーカーが水素燃料電池モデルの開発をしてきた。しかし、その原価が高いことと、技術的に解決されなければならない問題が多いことなどから、なかなか開発が進んでいないとうのが事実。

しかし、理論的にCO2もNOxといった有害な微粒子を発生しない燃料電池モデルは、メーカーには大きな魅力である。トヨタは長年にわたって燃料電池水素車両(FCHV)を開発してきたが、生産モデルは、プリウス・ハイブリッドのハイブリッド・シナジー・ドライブ・システムを修正したものを搭載することになりそうだ。

FCHVは、ハイブリッド・トレインと同じ電気コンポーネンツを使用し、21kWのバッテリーは回生ブレーキを利用するために利用される。実用面での大きなチャレンジは、その電力密度を向上させることによって、燃料電池のサイズを小さくすることにある。トヨタは現時点で世界最高水準に達しているといい、リッターあたり3kwの密度で生産を行いたいとしている。また、-30℃でのコールド・スタートも可能だ。また、当初、4つの水素燃料タンクを使用することが想定されたが、エネルギーの効率改善によって2つの水素燃料タンクとなった。

トヨタのチーフ・エンジニア、小木曽聡は、「2つの解決しなくてはならない問題がある。まずはその生産コスト。そしてもうひとつがその中心となるパーツ、例えば燃料電池や水素タンクの開発だ。」と語っている。

トヨタは、燃料電池や水素タンクの開発を自社で行う計画だという。また、そのコストは、現時点では£70,000(1,060万円)ぐらいとなると予想している。

既にトヨタはスコッドランドで100台の水素燃料電池のSUVを走らせるテストをしている。また、アメリカと日本で、関係する団体にリースを行っている。しかし、現時点で、その1台あたりのコストは$100万(1億円)だという。

トヨタは来月のフランクフルト・モーターショーで、その水素燃料電池の進捗を公開することとなっている。

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