ロードテスト アウディRS6アバント ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2020.03.21 11:50  更新 : 2020.04.03 08:36

内装 ★★★★★★★★★☆

アウディの内装デザイナーの高い実力を物語るのが、このブランドの大型モデル用キャビン構造だ。実にラグジュアリーで高品質なそれは、5万ポンド(約700万円)級のA6とオプション込みで13万ポンド(約1820万円)に迫る今回のテスト車に共通するものだが、いささかも矛盾することはないのだ。

このクルマのインテリアは先進技術満載で、電子ギミックが洗練性を感じさせる、まさしくアウディのフラッグシップに期待される雰囲気がある。それを醸し出しているのが、鮮明なディスプレイと、クールな金属につややかな黒を組み合わせた巧みなコンビネーションだ。

鮮明なディスプレイと、クールな金属につややかな黒を組み合わせた巧みなコンビネーションが、アウディのフラッグシップに期待される雰囲気を醸し出す。
鮮明なディスプレイと、クールな金属につややかな黒を組み合わせた巧みなコンビネーションが、アウディのフラッグシップに期待される雰囲気を醸し出す。    LUC LACEY

スポーティテイストのディテールは、毎度ながら趣味はいいものの控えめ。それでも、下位モデルのA6とは明確な差別化が図られている。

テスト車は、黒いレザーと赤いステッチのコントラストが際立つ。アルカンターラのステアリングホイールとシフトセレクターは、モータースポーツにブランドのルーツがあることを感じさせる。

前席では、すばらしいほどの開放感が味わえる。オプションのパノラミックグラスルーフによるところもあるが、実際に車体が大きいことも一因だ。

その広々とした空間は、後席にもみられる。レッグルームはBMW M5には20mm及ばないものの、実測で720mmあった。対してヘッドルームはフロントが990mm、リアが920mmで、こちらはアウディの方が一枚上手だ。

いずれにせよ、後席には大人ふたりが余裕を持って着座できる。チャイルドシートの取り付けはかなりわかりにくいが、それがなければ子ども3人が座れるだけの幅がある。

荷室容量は、通常時で565L、リアシートをフラットにフォールドすれば1680Lまで拡大できる。奥行きは1160〜1970mm、幅は1020〜1260mm、高さは410〜730mmだった。

開口部とフロアはほぼ段差がなく、重い荷物も容易に積み込める。また、走りを楽しんでも荷物が散乱しないよう、固定用のレールやネット、フック、伸縮式ベルトが用意されている。

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