【純EVへのゲートウェイ】トヨタ・カローラ(6) 英国の2035年問題 長期テスト
公開 : 2020.03.28 18:50 更新 : 2021.01.28 16:58
急進的な変化についていけるのか
わたしの親戚にも、自宅に充電器を設置する手間を理由に、充電が必要なクルマを買う準備は整っていない、と話す人がいる。公共の充電ポイントに対しての理解も、充分ではないようだ。
純EVやPHEVなら、安い電気代による燃料費の節約と、CO2の排出量削減というメリットがある。一般的なハイブリッドであっても、差は違っても同じようなメリットがある。
内燃エンジンのクルマのように乗れ、ある程度のメリットが得られるクルマ。カローラ・スポーツは、そんな1台だ。だから買い替えを考えている人には、「うーん、良いですね」 という反応を期待してしまう。
控えめな賛同が生む、小さなうなずき。ハイブリッドは自分の役にも立つ技術だ、といううなずき。そして、ハイブリッドを搭載した他のモデルへと、興味が広がる。そうなればこの長期テストも成功だ。
ハイブリッドは、多くの人々を電動化技術に慣れさせ、純EVへの入り口を切り開く役目も担っている。純EVへのゲートウェイなのだ。
その後、感心を寄せていた親戚だが、ハイブリッドは選択肢から外した様子。新しいクルマを買うかどうかも、まだ決めかねている。純EVへの決心も付いていない。
結果として、英国政府の急進的な意向とは裏腹に、従来的な内燃エンジンのクルマにこだわり続けるドライバーが少なからず残る可能性もあると、考えてしまった。
テストデータ
気に入っているトコロ
燃費目標:今日のクルマには、ほとんどすべてに燃費計が付いている。カローラの場合は青色でシンプルで、とてもわかりやすい。
気に入らないトコロ
青いディスプレイ:同僚は、ディスプレイに青色の光が多用されていることが好まないらしい。筆者も同感だ。
テスト車について
モデル名:トヨタ・カローラ(カローラ・スポーツ)・エクセル2.0ハイブリッド(英国仕様)
新車価格:2万9075ポンド(386万円)
テスト車の価格:2万9870ポンド(397万円)
テストの記録
燃費:16.7km/L
故障:なし
出費:なし