ロードテスト ルノー・キャプチャー ★★★★★★★☆☆☆
公開 : 2020.03.28 11:50
結論 ★★★★★★★☆☆☆
2代目キャプチャーに関するルノーの仕事ぶりは、多くの点で正しいものだ。先代モデルよりプロダクトとしての完全さは高まった。キャビンは広さとリッチさを増し、テクノロジー系装備も大いに改善され、ハンドリングのキャラクターは安心感を高めた。
ハイブリッドやプラグインハイブリッドを含め、パワートレインのラインナップが拡充されれば、さらに際立ったクルマになるだろう。
ただ、選択は念を入れたい。というのも、今回テストした1.3Lガソリンの低出力版と2ペダルの組み合わせには、期待したドライバビリティや活発さがなかったからだ。以前に試乗したこれ以外のエンジンは、もっと出来がよかったのだが。
ぎこちなく、ときにノイジーな乗り心地にも、テスター陣はガッカリさせられた。初代に見られたしなやかさや滑らかさを期待していたからだ。これはパワートレインの欠点とともに、セールスポイントとなるべき運転の楽しさを損ねている。
それでも、万能性や質感は先代より向上している。さらに、ルックスやバリュー感も優れる。一般的なユーザーを納得させるのに、不足はないだろう。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダース
Sエディションに標準装備されるメーターパネルは、レイアウトが奇妙で好みではない。購入するなら、フルデジタルメーターが用意される半年後まで待ちたいところだ。いうまでもなく、その際にはパワートレインのラインナップも拡充される見込みだ。
サイモン・デイヴィス
ルノーは早急に、自動変速レバーのクオリティを改善するべきだ。これまで乗ったクルマの中でもとりわけお粗末で、手触りはまったくうれしくない。それにとどまらず、リッチさや質感の向上を望みたい。
オプション追加のアドバイス
さまざまな仕様を乗り比べた結果、おすすめは1.0LのMTモデルということになった。18インチタイヤは避けたいが、9.3インチのタッチ式ディスプレイは装備したい。
改善してほしいポイント
・EDCことDCTには改善を求める。イライラするくらいレスポンスが悪いところがある。
・高回転域のパワーデリバリーを、もっとフリーなものにしてほしい。
・先代モデルにあったような、好ましいしなやかさや滑らかさを取り戻してもらいたい。