ロードテスト ルノー・キャプチャー ★★★★★★★☆☆☆
公開 : 2020.03.28 11:50
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
初代キャプチャーは、当時のクリオ(ルーテシア)とシャシーの基礎を共用した。それは今回も同じだが、使用されるCMF-Bプラットフォームは85%の設計を刷新し、大幅に先進性を高めた。
最新の安全装備やアシストシステムの導入を想定しているほか、さまざまなパワートレインにも対応可能で、大容量バッテリーも搭載できる。
エンジンからの遮音はかなり改善されているとのこと。それでもプラットフォーム単体重量は、先代モデルのそれより50kg削減され、さらにアルミボンネットや複合材テールゲートで軽量化が図られている。
発売時には、ガソリンターボ3機種とディーゼル2機種を設定。いずれのエンジンも新設計だ。
エントリーレベルは1.0LのTCeことガソリン3気筒で、100ps/16.3kg-mを発生。ガソリンユニットの上位機種は1.3Lの4気筒で、131ps/24.5kg-mと154ps/27.5kg-mの2タイプだ。
ディーゼルはどちらも1.5Lの4気筒で、95ps/24.5kg-mと115ps/26.5kg-mの2タイプ。いずれも燃費は、複合モードで最高20.9km/Lに達する。
このほか、Eテックと銘打った、このクラスでは初となるプラグインハイブリッドも導入予定だ。150もの特許を取得し、出力160psとされているそれは、2基の電気モーターとドッグクラッチ式ギアボックス、9.8kWhバッテリーでシステムを構成。WLTPサイクルでのEV走行距離は46.7kmで、ラインナップ中で最高の燃費をマークすることにもなるだろう。
テスト車には、131psの130 TCe搭載モデルを選択した。トランスミッションは標準装備の6速MTではなく、オプションの7速DCTだ。
ボディサイズで拡大が著しいのは、110mmほど伸びた全長で、このうちホイールベースの延長分は20mm。全幅と全高も先代より増し、このクラスでは最大級のボディを持つこととなった。
デザインは先代を正常進化させたもので、フローティングルーフ的な処理も継承。初代キャプチャーは、このモチーフをいち早く取り入れたモデルのひとつだ。しかし、ボディパネルはすべて刷新され、ベルトラインは高くなった。
このボディの下には、クリオから流用したサスペンションを備える。フロントはマクファーソンストラットの類だが、ロワーウィッシュボーンが設置され、スタビライザーは排除された。リアはトーションビーム、ホイールは16~18インチが設定される。