【気になる2台、すでに勝者は確定?】ジャガーFタイプR vs ポルシェ911カレラ4S 後編

公開 : 2020.04.01 10:20

番外編1:718 vs 911 リトルorラージ?

最新の911に批判的なひととびとは、992型がソフトになるとともに、ボディサイズが拡大し重量も増加しただけでなく、どんな場面でも完ぺきなスポーツカーだった991型のシンプルさを失ったと主張している。

時にこうした意見にも賛成してきたのは、先代911の偉大さを知るが故だった。

少なくとも舞台が公道であれば、718のほうが魅力あるドライバーズカーだ。
少なくとも舞台が公道であれば、718のほうが魅力あるドライバーズカーだ。

では、こうしたポルシェのドライバーズカーを代表するという911の役割は、6気筒エンジンが復活したよりコンパクトな718に引き継がれるべきタイミングなのだろうか?

そう思っていたが、アングルシー・サーキットを舞台に行われた2019年のベストドライバーズカー選手権で、ケイマンGT4は992世代となった911カレラSほどドライバーを楽しませることは出来なかったのだ。

それが答えだろうか?

申し訳ないが個人的にはまだ納得していない。

しつこいかも知れないが、サーキットではなく公道が舞台であれば、6気筒エンジンを積んだ718スパイダーは、911カレラ4Sを打ち負かすほどのドライバーアピールを見せてくれるだろうか?

そして、いまは公道限定であれば、この最高の718は911よりも優れたドライバーズカーだと言うことが出来る。

その理由も明白だ。

現在911ではマニュアルギアボックスを選択することは出来ず、スペシャルモデルもなければ、自然吸気フラット6はGT専用となっている。

そして、718スパイダーは911が失ったものすべてを備えている。

エンジンは素晴らしく(それでも組み合わされるギア比は奇妙なほどに高すぎる)、5500rpmを越えてからのサウンドは驚異的で、ターボエンジンでは絶対にマネの出来ないレスポンスさとリニアリティを味わわせてくれる。

一方で718の乗り心地は911ほどの深みとキャラクターは備えていない。

結局、718と911の比較とは、まるでジョーカー役としてヒース・レジャーとホアキン・フェニックスのどちらが優れているかを比べるようなものなのだ。

そして、911とはフェニックスのようなものであり、今後のさらなる可能性を秘めている。

だが、例え不完全で不公正な比較だったとしても、この2台の差はわずかしかなく、だからこそよりコンパクトな718に軍配に上げることにしたのだ。

つまり、現時点では718を選ぶが、だからと言って答えが出たわけではないということだ。

番外編2:911とFタイプの新車と価格は同じ ユーズドスーパーカー3選

ホンダNSX

例えスーパーカーだといっても電動化が避けられない時代がすぐにやってくるだろう。

賢明なホンダはこのことを認識していたからこそ、現行NSXは3基のモーターが3.5L V6ツインターボをアシストすることで581psを発揮する見事なハイブリッドモデルとなったのだ。

ホンダNSX
ホンダNSX

走行距離の少ない2017年モデルを手に入れるには、9万ポンド(1198万円)を覚悟する必要がある。

フェラーリFF

FFによって4シーターで四輪駆動のフェラーリという存在が認知され、強烈な印象を与えるGTC4ルッソの誕生に繋がったのだ。

660psを発する見事なV12エンジンと、335km/hの最高速と0-100km/h加速3.7秒というパフォーマンスは、まさにフェラーリと呼ぶに相応しい。

さらに、ハッチバックボディと折り畳み可能なリアシートは、フレンチアルプスのスキーリゾート向きのモデルだと言える。

手に入れるには最低でも10万ポンド(1331万円)が必要だ。

ランボルギーニガヤルドLP560-4

確かに素晴らしくモダンな911の隣りではLP560-4の古さは隠しようがないが、このガヤルドには劇的な何かが備わっており、それはつねに改良を繰り返すことで若々しさを失わない911には望むべくもないものだ。

新車であれば約20万ポンド(2662万円)が必要だというのに、いまならこのV10エンジンを積んだイタリアン・モンスターをわずか9万ポンド(1198万円)で手に入れることが出来る。

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