【なぜ失敗作の烙印が?】BMW i8 惜別の辞 前編

公開 : 2020.04.07 11:30

感じる知性

このクルマが感じさせる知性がその理由であり、BMWはi8のために時代を先取りしてみせた。

強固なボディがこのクルマを素晴らしいモデルにするとともに、驚異的な軽量化によってドライビング性能を引き上げ、スーパーカーだというのに14.0km/L台に達する燃費性能まで確保することに成功している。

まるでコンセプトカーのようなスタイリングはつねにひとびとの注目を集める。
まるでコンセプトカーのようなスタイリングはつねにひとびとの注目を集める。

だが、このクルマに対するひとびとの評価は、「6桁ポンドのプライスタグを掲げ、ミニの3気筒エンジンを積んだBMWなど冗談でしかない」というものだったのだ。

これほど大胆なクルマを創り出したBMWを尊敬するとともに、彼らの勇気はもっと高く評価されるべきだったと思っている。

アルミニウム製シャシーとカーボン製ボディを組み合わせたこのミッドシップスーパーカーの終焉を決議したBMWの取締役会は、深いため息に包まれたに違いない。

ロードスターを除けば、おそらく同じプラットフォームを共有する派生モデルを創り出すことなど不可能だと知りながら、BMWでは莫大なコストを掛けてi8を開発している。

後編に続く。

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