【日本価格/スペック/内装は?】マクラーレン・エルバ(Elva) 新型アルティメット・シリーズを解説
公開 : 2020.04.06 17:03 更新 : 2020.04.06 17:25
エルバ パワートレイン
エルバにミドシップされるパワーユニットは、アルティメット・シリーズの最高峰とも言えるマクラーレン・セナ/セナGTRに搭載されるものと同じファミリーに属する、4.0LのV8ツインターボだ。
最高出力は815ps、最大トルクは81.6kg-mを発生し、0-100km/h加速は3秒未満。
0-200km/h加速はマクラーレン・セナより速い、わずか6.7秒とアナウンスされている。ただし、すべての性能数値は今後検証予定となっている。
このエンジンには、フラットプレーンのクランクシャフト、ドライサンプ潤滑、ならびに軽量さを追求したコネクティング・カムシャフト、ロッド、ピストンが装備されている。これに7速のシームレスシフト・ギアボックス(DCT)を通じてパワーはリアホイールに伝えられる。
さらに、イノベーティブなインコネル合金とチタニウム製のクァッド・エグゾーストによって独自のサウンドを奏でるとともに、背圧を減らすことによってエンジン・パワーを増大した。
また、ハイパワーに対応するため、焼結加工のカーボンセラミック製ブレーキディスク(390mm径)やチタニウム製のキャリパー・ピストンも採用されている。
エルバ エアロダイナミクス
エルバは、世界初となるアクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)を採用している。
このシステムでは、フロントノーズ部分から吸入されたエアは、乗員の前部に設けられたフロントのクラムシェルから高速で抜け出す。その後にコクピット上部を通過するため、まるでバブル(泡)で覆われたような静けさを提供するという。
AAMSが作動すると、ボンネット・アウトレット先端部でデフレクターが展開し、空気の流れが150mm上昇。これにより、排気口の周辺に低圧のゾーンを作り出すことができる。
排気されたエアは、ボンネット・アウトレットの全体に縦方向に取り付けられた、横向きのベーンのネットワークを使って130度に広がって進み、キャビンの前部・側面の両方にエアの流れを導く。なお、都市部での走行速度で、キャビンに流れ込むエアがAAMSを必要としないレベルのときは、このシステムは作動しない。
一方で、車速が上がるとAAMSは自動的に作動し、減速するまで有効な状態を保つ。減速するとデフレクターが畳まれる仕掛けだ。また、このシステムはドライバーのボタン操作によって無効化させることもできる。