【AMG製NA V8サウンドを我が手に】メルセデスSLK 55 AMG 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.04.07 10:20 更新 : 2021.07.12 18:46
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
定期的なエンジンオイル交換以外の整備記録を見る。点火プラグは16本。交換時期を確認したい。ロッカーカバーの両端にあるブリーザーホースが詰まりやすく、アイドリングが不安定になる。ヘッドカバー・ガスケットからのオイル漏れにも注意。
トランスミッション
ATフルードは6万kmごとに交換したい。フルードの量が少なくなると、オーバーヒートを起こし、クラッチが焼き付く。試乗ではすべてのギアに変速し、スムーズで異音がないかも確認する。
サスペンションとブレーキ
ブレーキディスクとパッドはとても高価。交換時期かどうかを確認する。特にフェイスリフト前のSLK 55 AMGには、フロントにブレンボ製の6ポッドキャリパーとフローティング・ディスク、リアに4ポッドキャリパーが奢られている。
エンジンは重く、フロントサスペンション・アームへの負担も大きい。ヘタるとハンドリングに影響を及ぼす。ブッシュ類やショックアブソーバーも同様。
ボディ
サビに注意。一部のクルマは、リアサブフレームが激しく腐食していることがある。
シートの後ろやスペアタイヤの下側に、水が流れ込んだ跡がないか確認する。トランクリッドのシールが変形して水が入ることがある。
電動ルーフがスムーズに動くかも確認する。長期間使用していないと、マクロスイッチがホコリやゴミで詰まり、動作不良になることがある。
インテリア
シートヒーターを確認する。座面に強い力をかけると、ヒーターが切れることがある。良くある不具合で修理費は高め。エアスカーフが付いている場合は、動作確認も忘れずに。
エンジン始動時には、すべての警告灯が一度灯り、始動後に消灯することも見ておく。
専門家の意見を聞いてみる
コリン・ジャクソン P3 AMG社代表
「2台のSLK 55 AMGを所有しています。マッドボールと呼ばれるラリーイベントに参加した記憶が大きいです。イタリアのステルヴィオ峠を、友人が運転するランボルギーニ・ガヤルドと走りました」
「マニュアルモードにして、パドルで変速して走りました。素晴らしい体験でした。2400kmを走った後でも、気持ちは新鮮なままでしたよ。特に好きなのは、排気音。運転もしやすく、乗り心地も快適です」
「いくつかのメンテナンスは必要です。適切に整備していれば、エンジンは丈夫で信頼できます。フロントサスペンションはエンジンの重みで傷みます。ブレーキにも費用がかかります。でも、もう1台欲しいと思っているくらいです」