【ダイハツ・タフト量産】ハスラー/ジムニーとの単純比較ならず Tjクルーザーと相殺? 台数予想
公開 : 2020.04.08 11:50
なぜ消えた? 「Tjクルーザー」量産計画
名称からも、ギア感が強い外観デザインからも、FJクルーザーを連想させたコンセプトモデル「Tjクルーザー」。登場したのは、東京モーターショー2017だ。
全長×全幅×全高=4300mm×1775mm×1620mm、ホイールベース2750mmで、パワートレインは2.0Lクラスのハイブリッド。駆動方式はFFとAWD。
こうした数値から見て、多くのメディアが当時販売台数が伸びていた「C-HR」の派生モデルとして量産確定という認識を持った。
2020年2月頃まで、ネット上では2020年中の発売確定というノリで情報が巡っていた。
だが、2月後半になり、自動車メディア大手が読者に対して、Tjクルーザー量産化は誤報として陳謝する異例の対応したことをきっかけに、ユーザーの間でもTjクルーザーは幻のクルマとなった。
トヨタのSUVは「RAV4」と、ダイハツとの共同開発の「ライズ(およびロッキー)」が2019年に登場。両モデルが大成功した。
要するに、あるタイミングで、トヨタは総合的なSUV戦略の一部を修正し、Tjクルーザー量産を諦めたと推測できる。
トヨタはSUV戦略がTjクルーザーのようなニッチ市場への挑戦ではなく、SUVの王道を優先したことがわかる。
別の見方をすれば、RAV4とライズ・ロッキーの成功が、タフト量産を大きく後押ししたと言える。
予想 ダイハツ・タフトは何台売れるのか?
では、6月発売予定のタフトは、どの程度の規模感で売れるのだろうか?
ダイハツの過去の実績を見ると、「キャスト」、「ウェイク」、「ムーヴ キャンバス」など軽の派生モデルの月販目標台数は、5000台が相場だ。初期受注がその約4倍、という流れがある。
「タント」派生車のタフトでも、月販目標台数5000台というのが妥当なところだろう。
多くのメディアがタフトのライバルとするハスラー。スズキは2019年12月に、月販目標台数6000台としたが、発表記者会見で参加した記者から「6000台という数字は、かなり消極的ではないか」と言われた。
実際には、2020年1月が5534台、2月が5809台、直近の3月は期末需要で1万372台と伸びた。
一方、タントは、過去3か月の台数は、1万2332台、1万4496台、1万7370台と安定している。
その他、モデル後期のキャストは2000台代、ウェイクは1000台代に留まっている。
タフトは、発売数カ月間の新車効果の後、4000~5000台キープと見るのが現実的ではないだろうか。
ただし、ダイハツ本社がある大阪府を含め、4月7日の緊急事態宣言の発令で、タフトの生産と販売が大幅に遅れる可能性は高いと思われる。