【FRのBMWをオープンで手頃に楽む】BMW Z3(初代) 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.04.15 10:20 更新 : 2021.12.09 23:14
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
4気筒エンジンの場合、エンジンチェックの警告灯が、ラムダセンサーの不具合で点灯することがある。2000年以降のVANOSの付いた6気筒エンジンで回転が荒い場合は、カムシャフト・ポジションセンサーの不具合の可能性がある。
6気筒エンジンの場合は始動時のタッピング音と、デュアルマス・フライホイールからの異音も確認する。オイル交換で静になる場合もある。
エンジンノイズが大きい場合、ドライブベルトのテンショナーからの場合もある。4気筒エンジンのスターターは安くはない。
冷却系統
サーモスタットは9万kmほどで駄目になり、オープンポジションのままになることがある。ハウジングやラジエター、上部ホースの接続部分にクーラントの漏れがないか確認する。
ウォーターポンプからの異音にも注意。交換は6気筒の方が簡単。ファンのカップリングは13万kmくらいは持つ。クーラントにエンジンオイルが混ざっていないかも確認する。
トランスミッション
2.8Lのクルマで変速に違和感がある場合、フルード交換が必要。すべてのMT車は、クラッチの滑りや引きずりに注意。AT車の場合、フルードが新しいか確認する。リアデフのマウントの状態もチェックしたい。
サスペンションとステアリング
前後のアンチロールバー・ドロップリンク、フロントのロアーボールジョイントとブッシュの状態に注意。ダンパーは13万kmほどでヘタる。ビルシュタインのショックにアイバッハのスプリングという組み合わせが交換メニューでは一般的。
バリアブル・ステアリングポンプの液漏れも確認したい。
ボディ
ドアの下面やトランクのキャッチャーにサビがないか、燃料タンクが破損していないかを目視する。リアウィンドウのヒビやルーフシール材の劣化も確認する。電動ソフトトップの場合は、動作も確かめたい。
インテリア
エアバックの警告灯は、シートベルトのキャッチャー側の不具合であることが多い。サスペンションのアッパーマウントが傷むと、車内に異音を響かせることがある。
オーナーの意見を聞いてみる
ケン・ハリス
「わたしのZ3は2000年モデル。2.0Lエンジンで、走行距離は現在9万9700km程です。9年前に購入してから、1万7700kmほどしか走っていません。ゴルフコースへ向かうための、2シーターなんです」
「長いボンネットと、大きく膨らんだリアフェンダーが気に入っています。6気筒エンジンの燃費は10.6km/L程度ですが、日常の足には使えます。良く聞くサーモスタットやリアデフの不具合や、クラッチやトランスミッションの故障も経験していません。」
「ソフトトップが色あせてしまったので、新しいものに交換してあります。新しいタイヤに交換したら、グリップ力が高まり、ハンドリングもシャープになりました。まだ数年間は乗るつもりです」