ミニ・ロードスター・クーパーSD
公開 : 2012.04.20 18:57 更新 : 2017.05.29 19:15
■どんなクルマ?
現在6つのボディ・バリエーションを持つミニだが、これはロードスターのターボ・ディーゼル・エンジンを搭載したクーパー・モデルである。
1月にわれわれはロードスター・クーパーSをテストした。セールスマンは、ミニ・ロードスターこそがクラシック・ブリティッシュ・オープン・トップの現代における後継車だと信じこませようとしているようだが、ともあれ、われわれは英国の道でのテストにおいては、賞賛されるべきクルマであるとの評価を下したのだった。
■どんな感じ?
クーパーS同様、ダイナミックで力強さを感じる。ターボ・ディーゼルはクーパーSと比べるとキャラクターが不足しているようだが、それは決してパフォーマンスの面からというわけではない。141bhp、31.3kg-mのパワー、トルクは快活に走らせるに十分なスペックだからだ。
ロードスターSDの印象は、そのシャシーとステアリングからきているものかもしれない。バンプを飛び越え、コーナーへ喜んで飛び込んでいき、ロールもほとんど見せないそのドライビング・フィールをクルマが楽しんでいるようですらある。
普通の速度で、普通に走る分には、非常に普通のクルマである。しかし、マツダMX5のようにピュアなハンドリングでは決してない。とはいうものの、2012年の現代において、ミニ・ロードスターの絶対的な機敏さだけは依然として賞賛されるべきものである。
ただ、そのすべてが良い知らせというわけではない。他の現代のミニと同じように、そのスーパーダイレクトなステアリング、気ぜわしいサスペンション、過敏な乗り心地とハンドリングは、ドライバーを消耗させてしまうものである。更に、舗装の悪い道ではガタガタとした乗り心地で、シミーとバイブレーションが伝わってきてしまうのだ。
■「買い」か?
その経済性と大きなトランクにもかかわらず、長い1日の通勤のために選択するクルマではない。そういった意味では、ディーゼル・モデルというのは少しばかり矛盾があるのかもしれない。高いマイレージと分別のあるパワー・トレインは長く乗るためにあるのだが、シャシーは長く乗るのに適さないという組み合わせなのだ。
とは言え、多くの現代のミニ・ファンに快活な愉しみを提供するコンバーチブル・モデルではある。
(マット・ソーンダース)
ミニ・ロードスター・クーパーSD
価格 | 21,630ポンド(284万円) |
最高速度 | 212km/h |
0-100km/h加速 | 8.1秒 |
燃費 | 22.2km/l |
Co2排出量 | 118g/km |
乾燥重量 | 1275kg |
エンジン | 直列4気筒ターボ・ディーゼル1995cc |
最高出力 | 141bhp/4000rpm |
最大トルク | 31.1kg-m/1750rpm-2700rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |