ロードテスト BMW 2シリーズ・グランクーペ ★★★★★★☆☆☆☆
公開 : 2020.04.18 11:50
内装 ★★★★★★★☆☆☆
2シリーズ・グランクーペのインテリア装飾には、メルセデスCLAに太刀打ちできるだけのヴィジュアル的な華やかさが欠けている。
それでも、高級感が不足しているわけではない。ほとんどの部分で、マテリアルのクオリティは高級小型セダンに期待される基準を十分すぎるほど満たしている。
キャビンの下のほうに硬く引っ掛かりのあるプラスティックが使用されているが、それはやむをえないところ。問題になるようなものではない。
テスト車はオイスターグレーのレザートリムが、磨き上げられたピアノブラックやクロームとのコントラストがみごと。同時に、インテリアの軽やかで開放的な雰囲気を醸し出している。
1シリーズと同じく、フロント横置きのエンジンレイアウトはインテリアのパッケージングに大きな効果をもたらした。少なくとも前席には。トランスミッショントンネルがなくなったことで、左右席間はほどよい距離となっている。
残念なのは、その恩恵が後席では十分に感じられないこと。さらに、グランクーペのスロープしたルーフラインは、間違いなくマイナス材料となっている。われわれの計測では、後席のヘッドルームは1シリーズ比で40mm減の870mmだった。もっとも、CLA 250のそれは860mmにとどまっているが。
レッグルームは670mmで、これはCLAと同数値。1シリーズに対しては、やはり40mm少ない。結果としてリアシートは、大人が長い時間を快適に過ごせる場所にはなっていない。もちろん、子どもなら問題ないのだが。
ラゲッジスペースについても、万事解決というわけにはいかなかった。開口部はハッチバックと違って比較的小さく、荷室容量はCLAより30L少ない430Lにとどまる。ただし、リアシートを倒して長尺物を積み込むことも可能だ。