【値頃感のある最終型をオススメ】ローバー・ミニ(Mk7) 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.04.20 10:20 更新 : 2020.12.08 11:05
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
排気ガスが白く曇る場合、バルブステムシールが原因。クランクシャフトからの異音や、タイミングチェーンの不具合によるアイドリング時のノイズなどに注意。オイルフィラーキャップ周りのオイルが白く濁っていないかも目視する。
クーラントとエンジンオイルの量と、交換時期を確かめる。長時間のアイドリングでは、冷却ファンが始動するのが正常。アクセルペダルを更かして、エンジンの回転音にも耳を澄ませる。
トランスミッション
ドライブシャフトのジョイントやブーツが傷んでいないか、ステアリングを大きく左右に切って覗いたり、ゆっくり運転してチェックする。シンクロメッシュやクラッチの状態も確かめたい。
ブレーキ、ステアリング、サスペンション
乗り心地は弾む感じがあるが、減衰力は充分に効くべき。ステアリングは軽量でクイック。調子が良いクルマは即座に向きを変える。
ブレーキング時はまっすぐ減速し、ペダルにしっかりとした感触が伝わるかを確かめる。新しく車検を取得しているなら、多くは整備済みであるべき。サスペンションの異音がないかも確認する。
ボディ
サイドシルやフロア、リア・サブフレームなどのサビを確認する。フロントフェンダーやドア、ドアとフェンダーの間のパネル、バッテリーや荷室の床面も同様。磁石を用いるとボディのパテ盛り個所の見当がつく。耐腐食層の裏側も目視したい。
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リチャード・ウィリアムズ リチャード・ウィリアムズ・クラシック・ミニ社代表
「わたしは仕事の時間の90%を状態の良いミニを探すことに使い、10%の時間で売っています。手入れがしっかりされた、ガレージ保管のミニしか興味はありません。ドライバーの望むクルマですし、状態が良ければ少し高くてもお金を払ってくれますから」
「つい2週間前までは、コンディションの良いミニが17台もあったのですが、多くが売れて今は3台のみ。英国では3000ポンド(40万円)くらいからMk7のミニが見つかりますが、安いクルマは修理に同等の費用がかかりえます」
「大金をかけてボディを修理したクルマだったとしても、購入はオススメしません。状態の良いクルマはちゃんと流通しています。5台は見比べて、価値のある1台を選びたいですね」
知っておくべきこと
クラシックモデルに見えるローバー・ミニでも、Mk7は比較的現代のクルマ。車検も必要だ。英国では、製造後40年を経過したクルマは免除となる場合もあるが、ビンテージ・ミニの多くは車検を通してあることが多い。