【鍵はサウンド】アストン マーティン、新開発V6ハイブリッドをV8の代替に
公開 : 2020.04.17 11:50
アストン マーティンは、現在AMGから供給を受けているV8エンジンの代替として、新開発したV6ハイブリッドをラインナップ全般の多数のモデルに搭載する予定だと、同社のアンディ・パーマーCEOが認めました。
「4気筒を搭載するつもりはない」とCEO
アストン マーティンのハイブリッドV6は今後、同社のラインナップで多くのモデルに急速に採用が進む見込みだ。まずは新型スーパーカーのヴァルハラに搭載されてデビューすることがわかっている。
すべてが新開発されたこのパワープラントは、2022年に量産が始まる予定。現在ヴァンテージやDB11の下位グレード、そしてまもなく発売されるSUVのDBXに搭載されているメルセデスAMG製4.0リッターV8に取って代わることになる。
「メルセデスは、そのエンジン・テクノロジーがこれから向かう方向について隠そうとしていません。そして当然ながら、わたしたちは4気筒エンジンをアストンに搭載するつもりはありません」と、アンディ・パーマーCEOはAUTOCARに語った。「ゆえにわたしたちは、自分たちで進むべき道を切り開かなければならないのです」
電動モーターによるアシストが組み込まれたこのアストン マーティンのV6は、実質的にAMG製V8の代替となるべくして開発されたものだ。パーマーCEOは、このパワープラントには既存のトランスミッションが組み合わされることになると認めた。
エンジン自体は小さくなってもパワーは向上
重要なのは、6気筒+電動モーターという構成で、AMG製エンジンと少なくとも同等のパワーを達成することだ。「進歩すれば、一般的に考えてパワーは減少するのではなく、向上すると思うでしょう」と、パーマーは言う。「たとえエンジン自体が小さくなっても、パワーは向上すると皆さんが期待しているはずです。われわれのお客様は、アストンが後退すると思っているわけがありません」。
この新型エンジンは、ヴァルハラに搭載されるバージョンが最もパフフルであり、他のモデルに搭載する場合は様々な必要性に応じてデチューンと調整を施すことになると、アストン マーティンは認めた。
この英国のメーカーは、直列6気筒エンジンに関して長い歴史があるものの、これまでV6エンジンを採用したことは一度もない。しかしパーマーCEOは、間違いなくブランドに相応しい体験をもたらすものにすることが可能だと主張している。「鍵となる要素はサウンドです」と、同CEOは語る。「パイプをチューニングすることで、アストンらしい音になります」
「もちろん、十分なトルクを発揮するためにハイブリッド・システムと電動モーターを使います。電気の力によるアシストで、減ったシリンダー数を補うわけです」
「そうすればV8エンジンのようなフィールと勇壮なサウンドを実現できます。わたしはこれが将来に向けて完璧に理に適った方法だと思います。4気筒エンジンを搭載するよりもずっと理に適っています」