【スウェーデンでは?】ボルボ 4/20~工場を順次再開 オフィスに、ひと工夫 新型コロナウイルス
公開 : 2020.04.17 18:42
スウェーデンから工場再開のニュースが届きました。ボルボが、来週4/20~、ファクトリーを順次再稼働していきます。北米工場も5/11の再開が目標に。従業員を守るために、さまざまな工夫が職場では試されます。
北米工場 5/11に再開へ
新型コロナウイルスの影響は北欧スウェーデンまで拡大していた。他国の政府とは異なりロックダウンを行わないアプローチが話題になっているこの国で、自動車産業で新しい動きがあった。
ボルボ・カーズは、トースランダ工場で一時的な操業休止をしていたが、その生産活動が4月20日から再開できることになったのだ。
その他の製造拠点については、ベルギーのゲント工場が4月20日に生産量を減少しての再稼働に踏み切る。また、北米・サウスカロライナ州のチャールストン工場は5月11日に再開する予定であることも発表された。
スウェーデンのショヴデにあるエンジン工場とオロフストロームにある車体部品の製造工場は、週単位での生産計画を継続し、他工場のニーズに合わせて対応していく。
同社は、関係する労働組合との対話を踏まえて再開の判断をしており、月曜日にはついにスウェーデンのオフィスに従業員が帰ってくることになる。
社員食堂 人数を制限
この数週間にわたり、ボルボは従業員たちの健康と安全を守る準備を進めていた。
まず、来週月曜日のスタッフたちの復帰に先立ち、すべての施設が入念に清掃された。また、衛生管理が強化され、メイン・エントランスでは体温/血中酸素濃度の自主検査が実施されることになった。
この数週間、トースランダ工場のすべての作業エリアは健康・安全の観点から見直され、ソーシャルディスタンス(社会的距離)が保てない作業については、他の防護的措置が講じられている。
オフィスについては、すべての会議室、オフィススペース、社員食堂のレイアウトを調整。例えば、デスクを適切な距離に配置したり、会議室や社員食堂の人数を制限することで、ソーシャルディスタンスを保つようにした。
ボルボ・カーズの安全衛生担当者は、スウェーデンの各施設での実施例から学んだことを、こうしたケースでも同様に実施できると期待している。
「事業を再開する責任」
生産台数についてはトースランダ工場は市場の需要だけでなく、既存の顧客受注の状況により調整していくという。
今年初めにスウェーデン政府は、ほとんどの従業員の労働時間を継続的に短縮していく支援策を導入した。
政府によるこうしたサポートによって、ボルボ・カーズは市場が安定するまで基本的に健全な事業運営が可能になるとしている。
工場の再開を前に、同社のホーカン・サムエルソンCEOは、「私たちには、状況が許せば事業を再開する責任があります。私たちが社会のためにできる最善のことは、安全な方法で会社を再開する方法を見つけることであり、それによって人々の健康と仕事を守ることです。」とメッセージを発表している。