【全額寄付も】フェラーリ 会長/CEOら幹部陣、報酬を寄付 新型コロナウイルス対策活動へ
公開 : 2020.04.20 12:15 更新 : 2020.04.20 12:28
フェラーリの幹部陣が、年間報酬の全額または一部を寄付すると発表しました。医療の最前線・教育の設備投資といった新型肺炎のさまざまな対策をサポートするために使われます。その額は、総額2.4億円に迫る見込みです。
検査機器の購入 医療サービス車両の寄贈に
伊フェラーリは、同社の幹部が、年間報酬の全額または一部を、新型コロナウイルスの対策のために寄付すると発表した。地域を支える活動の資金として使うことで合意したという。
寄付金は、まずは近隣のマラネッロ、フィオラノ、フォルミジネを集中的に支援する目的で使われる。
具体的には4つの使い道が発表されている。
1つ目が、COVID-19の検査機器・診断装置の購入だ。感染の抑制・予防に役立つ血清学的分子検査のためのもので、モデナ総合病院、バッジョヴァラおよびサッスオーロの病院に納品される。
2つ目が、地域社会で活用する救急医療サービス車両の購入。モデナの地域医療施設「A.USL」のボランティアに寄贈され、マラネッロの一般市民によるボランティア組織が、地域で緊急事態に対応する際に使用する。
教育現場のPC 住民の食料も
3つ目は、学校用コンピューター機器の購入。ノート、タブレット端末、ポータブルモデムを、3つの町の小・中学校に寄贈する。緊急事態下で教育の基本形態となっているオンライン授業の効率的な提供・参加を目的としたものだ。すべてのIT機器は感染の収束後も各学校に残される。
4つ目が、マラネッロの住民への食料品の購入・配付である。危機的状況下で困窮する家庭のために、食料品引換券の提供や必需品の購入を支援する。
総額で200万ユーロ(約2.4億円)に迫る基金は、フェラーリの会長、CEO、取締会役員が4月から年末までの報酬全額を、シニア・マネジメントチームも同期間の給与の25%を寄付することで生まれた。
フェラーリは、「今後数週間で、さらなる地域支援を決定します。現在の困難かつ先が見通せない状況において、フェラーリでは地域と国を支援したいと望む連帯感を、このような形で行動に移しています」とメッセージを発表している。