【スーパーカー級をお値打ちで】メルセデス・ベンツCLK 55 AMG 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.04.25 10:20 更新 : 2021.07.12 18:46
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
幅広い回転数でエンジンを回し、振動度合いを目視する。エンジンマウントの状態がわかる。揺れが大きいと、ECUがパワーを絞ってしまう。同時にロッカーカバーからのオイル漏れと、フロントプーリーの状態を確認する。
過去の整備記録を確認して、点火プラグの交換時期を確かめたい。16本もあるから、安くはない。
トランスミッション
冷間時から変速を繰り返し、シフトショックがないかを確かめる。まれに1速で固定になることがあるが、安価に治せる。
バレオ社製のラジエターを搭載した初期のクルマの場合、クーラントがトランスミッション内に漏れていないかも確かめたい。
ブレーキ、サスペンション、ホイール
ディスクの摩耗状態を確かめる。交換費用は安くはない。フロントサスペンションのアームは、消耗品と考えよう。
サスペンション自体は丈夫で、多少のノイズは気にしなくていい。フロントタイヤはエンジンの重量によって、減りが速い。
電気系統
ECUが各所に埋め込まれている。トランク内にも。カーペットを持ち上げて、湿っていないかを確かめる。フロントガラス下のスカットル部分が詰まり、車内に水が入ることがある。
ボディ
ホイールアーチやサイドシル、ボディキットの裏面などにサビがないかを目視する。
インテリア
高いクルマほど、傷は少ないことが通例。すべての装備類が正しく機能し、警告灯は点灯し、エンジン始動後に消えることを確かめる。
オーナーの意見を聞いてみる
マーク・アンソニー
「2006年のCLK 55 AMGカブリオを所有しています。走行距離は7万8000kmほど。岩のように強固で、振動もありません。M3を超えるスーパーカーを探していたのですが、とても楽しめています」
「CLKにはきっと満足できるでしょう。燃費は聞かない方が良いです。楽しむために買うべきです。メカニズムは頑丈ですが、電気系統が弱いようですね。ECUとセンサーの不具合が起きました」
「トランスミッションとアダプティブサスペンションが正常かは、少なくとも確認するべきです。アームとブッシュの交換は必要です。電気系統の故障は、起きるまではわからないでしょう」
知っておくべきこと
良いCLK 55 AMGを選ぶには予算も必要。初期保証だけでなく、クルマの調子を保つためにも、定期的な点検を見てもらえるガレージを探すことも大切。英国では毎月60ポンド(8000円)の費用で、メルセデス・ベンツが面倒を見てくれるサービスがある。