【PHEV版の開発責任者へQ&A】ディスカバリー・スポーツとレンジローバー・イヴォークP300e
公開 : 2020.04.22 18:00 更新 : 2021.07.27 14:54
ディスカバリー・スポーツとイヴォークに、P300eを名乗る、3気筒ガソリンエンジンを採用したプラグイン・ハイブリッドが追加されます。すべてに妥協はない、と強い自信を見せる開発責任者のクリス・キャリーへの、一問一答です。
PHEV版の開発責任者、クリス・キャリー
P300eのグレード名を持つ、ディスカバリー・スポーツPHEVとレンジローバー・イヴォークPHEVの2台を発表したランドローバー。PHEV車両の技術マネージャーを務めるクリス・キャリーへ、いくつか質問を投げかけてみた。
ーー一切の妥協なしに、新コンポーネントを統合する仕事は、どれほど大変なものだったのでしょうか?
「ここ(P300e)に搭載するすべてが、新しい技術です。メカニカルな部分だけでなく、ソフトウエアも同様です。特にフロントタイヤとリアタイヤを協調させるコントロールシステムは、われわれにとってまったく新しいものです」
「このパワートレインの開発を、3年半から4年ほど前に始めました。新しいプラットフォームを採用したディスカバリー・スポーツとレンジローバー・イヴォークをリリースした時点で、パワートレインの準備も整っていました」
環境性能だけでなく悪路性能もPHEV版の方が上
ーー3気筒エンジンが及ぼす、洗練性への影響はあるでしょうか?
「1気筒少なくすることで、点火順序が変わり、3気筒固有の特徴が表れてきます。我々はその軽減に注力してきました。ですが、軽い重量とパッケージの利点という、メリットも得られます」
「洗練性の面で見れば、4気筒と3気筒の間には大きな不利益はないと考えています。18カ月を掛けて、マウント方法など、特別な部分へ時間を割いてきましたから」
ーー標準のモデルと同等のオフロード性能を備えているでしょうか?
「これまで行ってきたテストの中で、通常のガソリンやディーゼルエンジンを搭載したクルマより、優れたオフロード性能を確認しています。これまでと変わらない操縦性と、落ち着いた姿勢制御に、シームレスな前後タイヤ間のコントロールを獲得しています」
「悪路を脱出するために、リアタイヤへ沢山のトルクを与えることも可能です。さらに予測的に、前輪へもトルクを与えることも可能としています」