【リムジンで活きるPHEVのメリット】アウディA8 L 60 TFSIe 英国試乗

公開 : 2020.04.26 10:20

PHEVで得られるメリットが際立つ

このシステムは電気モーターでの航続距離を増やし、環境負荷を減らせるだけではない。乗員にとっても、よりスムーズな走りを味わえるメリットがある。

もっとも、アウディのフラッグシップモデルだけあって、インテリアの設えは豪奢で、後部座席の空間も広々。加減速が多少スムーズでなくても、十二分にリラックスできているはずだが。

アウディA8 L 60 TFSIe(英国仕様)
アウディA8 L 60 TFSIe(英国仕様)

プラグイン・ハイブリッド版のA8を選ぶべきかは、使用するシーンの中心がどこにあるか、に依存する。都市部での移動時間が大部分を占めるのなら、迷わずA8 60 TFSIeを選びたいところ。

市街地での走りは静寂そのもの。ボーズ社製のノイズキャンセリング・ヘッドフォンを付けているより静かだ。試乗時の燃費は、35.4km/Lに届くこともあった。

一方で、長距離を高速道路で移動することが多いなら、ディーゼルエンジン版の方が良いだろう。この条件では電動化技術の長所を充分に活かしきれない。

最大46kmというEVモードでの走行距離と、60g/kmという少ないCO2の排出量も魅力。英国ではコンジェスチョン・チャージと呼ばれる渋滞税も免除になり、社用車としてのランニングコストも抑えられる。

電動化技術で得られるメリットが際立つPHEV版A8。この内容で不満を持つユーザーは、多くはいないはずだ。

アウディA8L 60 TFSIe(英国仕様)のスペック

価格:8万8195ポンド(1190万円)
全長:5302mm
全幅:1945mm
全高:1488mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:4.9秒
燃費:38.4km/L
CO2排出量:60g/km
乾燥重量:2330kg
パワートレイン:V型6気筒2995ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:449ps(システム総合)
最大トルク:71.2(システム総合)
ギアボックス:8速オートマティック

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事