フランクフルト・モーターショー:日産エクストレイル

公開 : 2013.09.11 22:40  更新 : 2017.06.01 02:15

日産はフルモデルチェンジされたエクストレイルをフランクフルト・モーターショーで発表した。今年後半には販売が開始されるモデルである。

この新しいエクストレイルは、日産のラインナップの中でもはっきりとしたポジショニングが決められている。というのも次世代のキャシュガイには7シーター・モデルが用意されないため、このエクストレイルが日産で唯一の7シーターSUVとなるからだ。

このエクストレイルは、2012年のジュネーブ・モーターショーで、ハイクロスとしてプレビューされたモデル。この新しいエクストレイルは、旧モデルよりも一般道向けの乗り心地とハンドリングを向上させている。しかし、その一方で、オフロード性能も犠牲担ったわけではないと、関係筋はコメントしている。

エンジンは、2.0ℓのディーゼルがメイン。これにXトロニックCVTが組み合わせられるものと予想される。

シャシーは、インド向けの小型車両からラグジュアリー・モデルまでをカバーするコモン・モジュール・ファミリーがベースとなっている。その4WDシステムは、旧モデル同様に電子制御四輪駆動システム、オールモード4×4-iを採用している。このオールモード4×4-iは、2WD、オート、4WDの各モードを選択することができるもの。オートモードでは、スロットル開度、エンジン回転数やトルク等をモニタリングし、前後に最適なトルク配分を行う。

また、この新しいエクストレイルは、世界初のアクティブ・ライド・コントロールとアクティブ・エンジン・ブレーキをはじめとする電子制御システムが搭載されている。アクティブ・ライド・コントロールは、車輪速をモニターすることで車体の上下の動きを推測し、車両の制御を行いうというもの。また、アクティブ・エンジン・ブレーキは、コーナリング中または減速時などのエンジンブレーキが必要な時にCVTの制御を行い、ドライバーが少ないブレーキ操作でスムースに走行できるシステムだ。また、特に滑りやすく濡れた路面を走行する際に有効なアクティブ・トレース・コントロールは、コーナリング時にドライバーが安全な軌道で走行できるようにオンボードセンサーが速度やステアリング角度、スロットル開度、ブレーキの利き具合などをモニターし、必要に応じて各車輪を制御することでアンダーステアーを軽減し、思い通りのラインで走行することを可能とする。

装備としては、日産のセーフティシールドコンセプトに基づくテクノロジーや最新の日産コネクトを搭載。この日産コネクト・システムにより、ドライバーはどこで運転していてもスマートフォンを通じて外の世界とつながることができるという。特に、Googleと連携した最新のナビゲーションシステムは、天気予報からガソリンスタンド、ホテル、レストランなどの目的地検索まで、様々な情報をドライバーに提供してくれる。

また、中央に配置された5インチのTFT カラーディスプレイには、平均車速やナビゲーションの進路変更指示、オーディオコンテンツ、エコドライブのアドバイス、4WDモードでのトルク配分セッティング等を表示することが可能だ。

カルロス・ゴーンは、「この第4世代のエクストレイルは、バリュー、イノベーション、スタイル、信頼性といったことを基準に造られた。米国市場ではローグというネーミングで販売されるこのモデルは、世界5つの工場で製造され、100以上の国で販売されることになる。」と語った。

おすすめ記事

 

人気記事