【新型エクストレイル】eパワー/PHEVはあり得るか? アウトランダー/RAV4 PHVの関係が鍵に
公開 : 2020.04.24 05:50 更新 : 2021.07.27 14:54
日産エクストレイルのフルモデルチェンジについて様々な噂がネット上に飛び交っています。三菱/ライバルとの関係をベースに「エクストレイルeパワー」や「エクストレイルPHEV」の可能性を桃田健史が考えます。
新型エクストレイル 噂から現実へ
2020年内にはフルモデルチェンジして発売、いや日本導入は2021年になるのか?
日産「エクストレイル」のフルモデルチェンジについて様々な噂がネット上に飛び交っている。
今年(2020年)4月に入ると、デザインに関して詳細な情報が流出した。
まず、ブラジルの行政機関へ提出された特許・意匠関連の立体画像が漏れた。
さらに、AUTOCARの記事では、日本でのエクストレイルの北米バージョンである「ローグ」の走行写真、リアビュー、さらにインテリアの画像が明らかになった。
日産SUVデザインの基本であるVモーションなど、ブラジルでの特許関連資料と照合すると、確かに同じである。
こうして、世界各地でリーク情報合戦になっているのは、エクストレイル人気の証明だともいえるだろう。
モデル末期でも販売台数を確実にキープしている。アメリカでローグは、2019年単年で2万7331台を販売。アメリカで長年に渡り売れ筋だった定番SUVの「パスファインダー」が5894台、「ムラーノ」が5187台、また日本に2020年中の上陸が期待されるコンパクトSUVの「キックス」が4123台などと比べると圧倒的に販売数は多い。
2019年はインセンティブ(販売奨励金)を絞ったことなどもあり、前年比35.7%と落ち込みがあるが、日産幹部は「量より質(ディーラーの実利)を上げた」と説明している。
一方、日本では……。
マーケット別のパワートレイン採用?
モデル末期にもかかわらず、日本でもエクストレイルは着実に売れている。
一般社団法人 日本自動車販売協力連合会によると、2019年度(2019年4月から2020年3月)でのエクストレイル販売総数は2万9325台と、SUV王国のアメリカにひけをとらない実績だ。
日産の第3四半期決算報告での、内田誠CEOの新規車種導入に関する説明からは、エクストレイルがローグとしてまず北米で発売された後、2021年を目途に日本市場で登場する可能性が考えられる。
また、欧州では「ジューク」がフルモデルチェンジして継続するなど、コンパクトSUV市場が大きい中で、エクストレイルは着実に販売を維持している状況だ。
こうした日米欧というエクストレイルの販売実情と今後の動向を踏まえると、パワートレインについての疑問が残る。
新型エクストレイルで搭載の可能性があるのは、ガソリン(2.5L?)、eパワー、そしてプラグインハイブリッドの3パターンだ。
ガソリン車は日米欧で採用するとして、電動車を2パターンまとめて導入する必然性があるかどうか?
日本では、eパワー搭載はエクストレイルが売れる大きな要因となることは間違いない。
車齢の長いノートがeパワーによって一気に人気車種に躍り出て、その勢いがミニバン定番であるセレナeパワーにも良き影響を与えているからだ。
そうなると……。