【トリビア】タイヤの幅、必ず「5」で終わる謎 ヒントはバイアス/ラジアル構造
公開 : 2020.04.30 05:50 更新 : 2021.10.13 13:54
タイヤの断面幅、「5」で終わるワケ
現在のような「195/65R15」といったサイズ表記がなされるようになったのは、ラジアルタイヤが登場してからのこと。
それまでのバイアスタイヤの時代は、「5.60-13」とタイヤ幅もインチで表記されていたのである。
そしてラジアルタイヤとバイアスタイヤを手っ取り早く見分けられるように、ラジアルタイヤのタイヤ断面幅はミリ、バイアスタイヤはインチ表記とするようになった。
そして、先ほどの5.60インチをミリに直すと142.24mmとなるが、キリの良い近似値とするために145幅と表現するようになったというワケなのだ。
現在ではこの表記は国際標準化機構が定めた国際標準規格で定められており、乗用車用タイヤの断面幅は必ず5で終わるようになっている。
タイヤのメーカーや銘柄によって厳密には5mm刻みではないものの、バイアスタイヤからラジアルタイヤになっても消費者側が判別しやすいように、5mm刻みの表記なったというのが事実だったのである。
なお、タイヤの断面幅は、地面に接するトレッド面の幅ではなく、タイヤの総幅からリムガードやサイドウォールの文字などを除いたタイヤ全体の幅のことを指す。
そのため、同じ断面幅でも接地面積が異なるタイヤなどもあり、そのあたりも考慮してタイヤ選びをするとよりタイヤ沼にハマれることだろう。