【新型ディフェンダー開発の舞台裏】5人の重要人物にインタビュー 前編

公開 : 2020.05.09 18:50

理想的な存在 僻地でも有効

では、こうしたジャガーランドローバーの最新技術を与えるモデルとして、なぜ新型ディフェンダーが選ばれたのだろう?

それは、シリーズ1にまで遡ることの出来るモデルでありながら、おそらくこれからもっとも長く生産され、生産終了後も長期に渡って路上に留まり続けることで、定期的なソフトウェア更新が必要になる新型ディフェンダーこそが、新たなソフトウェア技術を与えるのに理想的な存在だと思われたからだ。

最新鋭のテスト装置が厳格な耐久試験を行っている。
最新鋭のテスト装置が厳格な耐久試験を行っている。

だからと言って現在あるレベル以上の機能が与えられるという訳ではない。

「すべての車両が型式認証を受けていますが、認証を受けた機能のレベルは維持されなければならないのです」と、モーガンは話す。

ほとんど誰の助けも期待出来ないような僻地での冒険に新型ディフェンダーを使用するひとびともいるが、モーガンは「電子制御が複雑さをもたらす」という批判の声には与しない。

むしろ彼はまったく逆の見方をしている。

これまで困難な状況をもたらす不具合とはたいてい機械的な故障であり、遠隔での故障診断が行えるということは、苦境にあるドライバーを助けられるようになる可能性があると言うのだ。

「最近ではメカニカルシステムの信頼性が向上して来ています」と、モーガンは話す。

「ソフトウェアであれば遠隔操作が可能であり、たいていは直ぐに効果を発揮するのです」

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事