【ルーレット族だけじゃない】ガラガラ首都高で、移動オービス増殖中! 何キロオーバーで光ったのか?
公開 : 2020.05.06 11:20
首都高の移動式オービス 光った“瞬間”
移動式オービスは高齢者を中心とした歩行者との接触事故が増えている実情から、「ゾーン30」などの市街地や繁華街で対歩行者の事故を減らすことを目的に導入されてきた。
歩行者とクルマが接触した際、30km/hを超えると死亡率が大幅に上がるというデータもあるからだ。
そこで、ネズミ捕り方式の速度違反取り締まりとは違って、違反車両を停めたり、「サイン会場」へ誘導したりの人員や広いスペースが不要、写真が後で郵送されるオービス方式&小型&可搬式であることをウリにした「移動式小型オービス」の導入が2016年以降、急速に全国で進んできたのである。
移動式オービスでは、制限速度30km/hのところを10km/hオーバー程度であっても、超過速度違反として取り締まることも可能になった。
となると気になるのが、首都高の移動式オービスは、何キロオーバーで光るのか?ということ。
こちらも、首都高に設置された移動式オービスが光る瞬間を撮影した、前出の「オービスガイド」大須賀氏に聞いてみたところ……
「実際に速度を計測していたわけではありませんので何キロで光るとは言えません。ただし10キロや20キロオーバーでは光っていないと感じました。
移動式オービスは撮影する(取り締まり対象となる)速度を自由に設定できるはずなので、場所や状況により変更していると思います。
なので、今回は80km/hで通過して光らなかったとしても、次回通過時は撮影される可能性があります。
やはり忘れてならないのは、制限速度を守ることですね」
知らない人が多い? 結構複雑、首都高の「最高速度」
ところで、ふだんはそんなにスピードを出すわけではなさそうで、走り屋でもない普通のドライバーがオービスを光らせてしまうのは、どんな理由があるのだろうか?
実際に、「最近首都高でオービスを光らせた」というとある若いドライバーに話を聞くことができた。
ふだん自身のクルマで首都高を走ることはほとんどないそうだが、クルマ好きの友達のR34 GT-R(の助手席)に乗って何度か首都高を回ったことはあるという。
オービスを光らせた時は1人でクルマを運転しており、「いつもは混んでいる首都高が空いていると聞いたので、この機会に走ってみようと思った」そうである。
スピードに熱狂するタイプでももちろんないのだが、光らせた理由を聞いてみたところ……「首都高が60km/h制限だと知らなかった」という答えが返って来た。
確かに首都高速道路は「高速道路」の名前はついていても、原則としてほとんどのルートが最高速度60km/hに規制されている。湾岸線など比較的新しい片側3車線のルートでは一部80km/hのところもあるが、都心では50km/h、40km/hというところもある。
移動式オービスが設置される場所=事故が多発しているところ。
警察が取り締まるにはちゃんと理由があるのだ。正しい規制速度を知って安全運転を心掛けてほしい。