【4気筒でFRのポルシェ】ポルシェ924 英国版中古車ガイド 今ならまだ安価
公開 : 2020.05.10 10:20 更新 : 2022.08.08 07:39
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
オイルフィルター部分と、カムカバー下のオイルパイプからのオイル漏れを確かめる。エンジン始動時は排気ガスに白煙が混ざるが、温まれば消えるはず。アイドリング時の油圧は2〜3barが正常。
燃料ポンプの動きや、燃料の配管、タンク類の状態を確かめる。水温計など計器類の動作も確認したい。ラジエーターも飛び石で穴が空いていないか観察する。
ターボエンジンの場合、排気ガスが青白くないか注意する。定期点検は9600km毎が推奨され、タイミングベルトは4年か6万4000km毎になっていた。
アイドリング時から1200rpmくらいまでで生じるエンジンの振動は、マウントの劣化による場合がある。
電気系統
バッテリーからスターターまでの配線を確かめる。バッテリートレイが腐食すると、ヒューズボックスへ水が入る場合がある。リトラクタブル・ヘッドライトの動作確認も忘れずに。
トランスミッション
リア・メインシールからのフルード漏れがないか確かめる。
サスペンションとブレーキ
最近交換していない限り、サスペンションもブッシュもヘタっているはず。ブレーキディスクとパッドは、4万kmほどで交換となる。
ボディ
初期のクルマは亜鉛メッキのみだったため、サビがないか確かめる。サイドシルの状態や、パテによるボディ補修の有無も調べたい。リアハッチとサンルーフのゴムシールの状態も確認する。
インテリア
カーペットが湿っていないか確かめる。ダッシュボード・トップひび割れやシートの破れがないかをチェックする。ステアリングホイールの状態も同様。
専門家の意見を聞いてみる
デビッド・ヒッチ RPMスペシャリスト・カーズ代表
「毎月数台、924が入ってきます。皆さん大切に乗られているようです。わたしが1980年代にロータスのディーラーで働いていた頃、社用車として2.0Lの924があり、とても気に入っていました。信頼性も高く、運転も楽しめました」
「現在乗るなら、冷却系とオイル漏れには注意が必要です。2.5Lではサーモスタットを外し冷却性を高める改造が一般的ですが、われわれの手元に来たクルマは、もとに戻しています。冷間時は、タペットノイズが起きがちです。エンジンオイルの潤滑不良が原因のことも多いですね」
「長年、924の価格は安いままでした。944の値段が上がり始めています。次は、924の価格の番でしょう」