【FIA会長が語る】パンデミックへの徹底した政府の対応 交通事故死削減への適用で、大きな効果を期待
公開 : 2020.05.11 20:50
FIAの会長は、今回のロックダウンのような、政府主導の徹底した取り組みが、交通事故死の削減にも適応されれば、大きな成果を得られるだろうと話しています。今後の長期的な影響への対応に力もを入れていくそうです。
2030年までに交通事故死を半数に
新型コロナウイルスによる感染拡大防止のための、国際的な取り組みは、強いリーダーシップのもと、何が実現できるかが示された。
国際自動車連盟(FIA)の会長、ジャン・トッドは、交通事故による死亡者数の削減に、同様の関心が向けられれば、大きな成果が得られるだろうと述べている。
トッドは、2020年の1日あたりの平均交通事故死亡者数は3800人と、コロナウイルスよりも多い水準となっていると述べている。
Racefans.netに対し「2030年までに現在の交通事故による死亡率を、半数に減らすという目標を掲げています」
「今回のロックダウンのように、政府が主導してルールの適用を行えば、大きな成功を収めることができると考えます」と語っている。
「もちろん、パンデミックと交通事故は全く異なるものですが、適切に対応すれば、不可能と思われていたことを、可能にすることが出来るとわかりました」
トッドはまた、ロックダウンの結果、輸送とモビリティへの長期的な影響が出ると指摘する。
「世界中で交通渋滞と汚染がほとんどない状態になるとは、誰も予想できなかったでしょう」同様に、今後、起こるであろう長期的な変化についても、まだ予測が難しいと語る。
「今後の影響が、どれだけ長い期間続くのかについても、わかっていません」
「公共交通機関の利用が好まれなくなるのは明らかでしょう。おそらく自家用車などを利用し、渋滞を作り、汚染を再び増やすことになるでしょう」
「理解はできますが、1人1人が役割を果たし、問題を解決していかなければならないことを、認識する必要があります」
「FIAメンバー全員がその役割を果たすためにも、何が達成できるかに目を向ける必要があります」と締めくくった。