【420psのアウトバーン級を楽しむ】アウディRS4(B7) 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.05.18 10:20 更新 : 2021.07.12 18:46
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
点火コイルやプラグの不調による、ミスファイアが起きていないか確かめる。触媒コンバーターへダメージが及ぶことがある。
吸気バルブのカーボン除去は、8万km毎の推奨。オイルクーラーのパイプ周りのサビや漏れも注意したい。同時にオイルサンプやベルトテンショナーの状態も確かめる。
定期的なエンジンオイルの補充が必要。調子の良いRS4のエンジンでも、1600kmで3L程を消費する例もあるようだ。
トランスミッション
特に重大な不具合はないようだが、初期のクルマにはクラッチの不調があり、リコール対象となっていた。クラッチは6万4000kmくらいは走れる。
ステアリングとサスペンション、ブレーキ
パワーステアリング・ポンプからラックまでのパイプは錆びやすい。異音がないかも確かめる。
サスペンションアームのブッシュは傷みやすい。アッパーアームのピンチボルトが固着することもある。アルミ製のホイールベアリング・ハウジング内にある鉄製の部品で、外れない場合、ハウジング毎の交換となる。
ステアリングを目一杯切って、コントロールアームからノックするような音がないか確かめる。ブレーキのジャダーは、ダストを飛ばすだけで落ち着くことがある。ブレーキディスク交換は、もし正規部品を選ぶとかなり高価。
ボディとインテリア
ホイールアーチ内のこすり傷を確かめる。ボディは修復箇所から錆びることがある。バッテリートレイ周りからのサビは珍しくない。
シートは、運転席側のサイドサポートの状態を確かめる。
専門家の意見を聞いてみる
デビッド・ストリンガー ADSオートモーティブ・ワークショップ・マネージャー
「近年、整備でRS4を目にする機会が増えています。携わるほどに、将来的に残しておく価値があると感じます。現在のRS4には、沢山の不調を抱えているクルマも少なくありません。以前のオーナーが理解せずに、適切な整備や維持を行っていなかったからです」
「最近人気の注文は、標準のダイナミック・ライド・コントロールを、ビルシュタインやKW製のサスペンションに交換する内容です。街乗りでの快適性が良くなります。KW製の車高調整キットも人気ですね」
「クルマの車高をどれだけ低くするかはドライバー次第ですが、最近はノーマル時の車高に戻す人も多いですよ。スピードバンプや歩道の段差などで、オイルサンプを打つ可能性が低くなります」