【EVをより安全に】電気自動車 衝突時の安全性を高める技術 バッテリーとケーブルをいかに断つか
公開 : 2020.05.20 11:20 更新 : 2020.05.20 20:32
高電圧から乗員を守る
従来の自動車と全電気自動車のもう1つの大きな違いは、高電圧であることだろう。
一般的なEVのバッテリーは約400Vだが、中には、ポルシェ・タイカンのように800Vものシステムが搭載されているモデルも存在する。
乗員または緊急サービスに従事する人にとって、損傷した高電圧ケーブルは致命的となる可能性があるため、衝突事故ではバッテリーとケーブルの接続を経つシステムが採用されている。
これは、モータースポーツで何十年にも渡り、採用されてきたシステムで、衝突による電気スパークが燃料に点火するのを防ぐため、すべてのレースとラリーカーには、手動または電子式バッテリー切断システムの取り付けが、義務付けられている。
これには、爆発性のある「パイロヒューズ」を発射することにより、EVバッテリーと高圧ケーブルを切断する方法が多く採用されている。
昨年、ボッシュは、新たに、エアバッグの作動を検出すると、爆薬と小さな鋭いくさびを使い、物理的に高電圧ケーブルを切断し、安全を確保する装置を開発している。