【甘美なハンドリングマシンをお手頃に】ポルシェ968 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.05.21 10:20  更新 : 2021.07.12 18:46

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

タイミングベルトとウォーターポンプ、バランサーシャフト・ベルト、タイミングベルト・テンショナーガイドが一緒に交換されていることを確かめる。4年毎の交換が推奨。

フロント・エンジンシールからのオイル漏れや、燃料パイプのサビにも注意する。電動冷却ファンの動作も確かめたい。リレーは200ポンド(2万6000円)ほど。

トランスミッション

ポルシェ968(英国仕様)
ポルシェ968(英国仕様)

リアデフのピニオンベアリングから、異音や振動がないか確かめる。

MTの場合、クラッチの交換費用は高い。ATの場合、フルード交換が定期的に行われているか確認する。キックダウン・スイッチなどが不調になることがある。

タイヤとサスペンション、ブレーキ

キャリパーとパッドが固着していないか確かめたい。ブレーキパイプの腐食にも注意。

トレーリングアームとコントロールアーム、フロント・ウィッシュボーン・アウターボール・ジョイントなどは劣化しやすい。ショックアブソーバーの交換費用も安くはない。

ボディ

アンダートレイなどは外し、サビがないか調べる。サンルーフやテールゲートからの水漏れも確認する。水が侵入すると、シート下のECUへダメージを与えることがある。

亜鉛メッキボディだが、錆びやすい。特にリアのホイールアーチや、サスペンション・マウント周りには注意が必要。

インテリア

エアコンが付いている場合は、動作を確認する。カーペットが湿っていないかも確かめる。ドアやテールゲートのシール類は割れやすい。状態も確認しておく。

専門家の意見を聞いてみる

マーク・ピーターズ プレシジョン・ポルシェ代表

「何より確認するべきは、整備記録の内容です。整備簿の情報だけでなく、請求書の詳しい中身を見たいですね。エンジンオイルやフルードの銘柄だけでなく、ベルトやテンショナー・ガイドなど、交換部品の内容も知ることができます」

ポルシェ968(英国仕様)
ポルシェ968(英国仕様)

「タイミングベルトの交換も検討した方が良いでしょう。中古部品の流通量は少なく、高価な新品を用意する必要があります。その後の維持費的にも、しっかり整備されてきた968を選ぶことが重要です」

「例えば、ブレーキキャリパーが腐食し、パッドが固着することがあります。新しいキャリパーを買わずにパッドをバラして利用するなど、整備ポイントも専門店なら理解していますよ」

知っておくべきこと

ポルシェでは、ポルシェ・クラシックとして、正規部品を提供している。仮に必要な部品が手に入らないのなら、開発チームへリクエストすることで、再生産の可能性を検討してくれる。

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