【5.2L V12か2.0L 直4か】ジャガーXJ-Sとロータス・エリート 1970年代のGT 後編

公開 : 2020.06.06 16:50  更新 : 2022.08.08 07:39

良いクルマとするための条件

ストライキの続く時代のジャガーが、英国から世界へ提示したグランドツアラーこそ、XJ-S。必要以上の内容といわれながら改良を受け続け、生産は20年間も続けられた。

反面、ロータス・エリートのパフォーマンスは、物足りないものだった。ほかのロータス製の公道用モデルと同じように、コーリン・チャップマンが、ふんだんなアイデアを投じたはずだが。

ジャガーXJ-S(HE型以前/1975年−1980年)
ジャガーXJ-S(HE型以前/1975年−1980年)

軽量で安全で、豪奢でありながら4気筒の4シーターという、要点の見えにくいエリート。皮肉にも、ローバー製のV8エンジンへ載せ替える人も少なくなかった。

この2台を並べると、良いクルマとする条件が見えてくるようだ。つまり、過ぎたるは及ばざるがごとし。あるいは、帯に短したすきに長し。故人も、条件を知っていたのかもしれない。

2台のスペック

ジャガーXJ-S(HE型以前/1975年−1980年)

価格:新車時 1万4472ポンド/現在 1万8000ポンド(243万円)以下
生産台数:1万4800台
全長:4872mm
全幅:1791mm
全高:1265mm
最高速度:246km/h
0-96km/h加速:6.9秒
燃費:4.6km/L
CO2排出量:−
乾燥重量:1707kg
パワートレイン:V型12気筒5344cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:289ps/5800rpm
最大トルク:40.5kg-m/4500rpm
ギアボックス:4速マニュアル/3速オートマティック

ロータス・エリート(1974年−1982年)

価格:新車時 1万6433ポンド/現在 1万ポンド(135万円)以下
生産台数:2398台
全長:4458mm
全幅:1816mm
全高:1207mm
最高速度:212km/h
0-96km/h加速:7.5秒
燃費:12.8km/L
CO2排出量:−
乾燥重量:1102kg
パワートレイン:直越4気筒2174cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:162ps/6500rpm
最大トルク:22.0kg-m/5000rpm
ギアボックス:5速マニュアル/3速オートマティック

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