【意外に信頼できるスーパーカー】ロータス・エスプリ・ターボ 英国版中古車ガイド
公開 : 2020.05.29 10:20 更新 : 2021.07.12 18:46
不具合を起こしやすいポイント
エンジン
9600km毎のメンテナンスが行われてきたか、主要ディーラーや専門ショップによるものかどうかを確かめたい。締め付けトルクの設定を含め、専門知識が求められるクルマだ。
エンジンをかけ、油圧と3つの冷却ファンが動くことを確かめる。エンジンオイルにフルードが混ざり、乳化していないかも確認する。ガスケットの劣化を示している。
すべてのホースやパイプ類の状態も観察したい。エグゾースト・マニフォールドからの排気漏れにも注意。
ターボ
しばらく走らないでいると、ターボのウェイストゲートが詰まる可能性がある。試乗する際は、ブースト圧が高まりすぎないように、アクセル操作は穏やかにしたい。
アクセルを踏み込んだ際、排気ガスに白煙が混ざらないかも見ておく。
トランスミッション
オリジナルの油圧クラッチ・ホースは赤色。強化された代替品に交換されていることもある。シンクロの摩耗状態を確かめる。やや引っかかりがあるのは、ルノー製トランスミッションの性格だ。
サスペンション
最近交換されていない限り、ブッシュ類とダンパーは交換前提でいたい。試乗すれば、劣化具合もわかるはず。
ボディとシャシー
サスペンション・マウント周りの腐食を確かめる。通常なら、亜鉛メッキされたシャシーは錆びにくい。リトラクタブル・ヘッドライトの動作も確認する。
インテリア
車内の見た目が美しいだけで、ほかの欠点が気にならなくなる場合がある。電動ミラーやパワーウインドウの修理は、安く済まない。
専門家の意見を聞いてみる
ポール・クラグストン UKスポーツカーズ代表
「これまで数え切れないほどのロータス・エスプリに乗り、販売してきました。素晴らしいクルマです。しっかりメンテナンスしてあれば信頼性は高く、16万km以上でも問題なく走れます」
「ただ、流石にそこまで走れば、サスペンションやブレーキのオーバーホールが必要です。リビルトされたエンジンは、オリジナルほどスムーズではない場合も。オイルの消費量にも注意したいですね」
「ステアリングに違和感がないことも、確認したいポイント。パワーステアリングは1994年から標準装備となりました。私のお気に入りは、S4とS4 S、GT3です」
知っておくべきこと
英国のロータス・エスプリ・ワールドというサイトでは、エスプリの売買や所有に関する、有用な情報が得られる。モデルによる入手のし安さや信頼性、試乗する際の注意点なども詳しく載っている。
健全なエスプリと修理が必要なクルマとの、試乗時の感じ方の違いなどは、購入前に目を通しておきたい。