【いすゞ製エンジンの前輪駆動】2代目ロータス・エラン 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.06.02 10:20  更新 : 2021.07.12 18:46

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

いすゞ製のエンジンは、定期的なメンテナンスさえしていれば故障知らず。9600km毎のエンジンオイルとフィルター交換が不可欠ではある。

冷却系のホースからの漏れやヒビ、クリップの腐食などには気をつけたい。

トランスミッション

ロータス・エラン(2代目M100型・英国仕様)
ロータスエラン(2代目M100型・英国仕様)

こちらも堅牢で、シンクロの故障などもほとんど聞かない。シフトリンケージ、特にボールリンク部分は摩耗する。まれに切断することもある。

クラッチは滑りがないかを確かめる。クラッチペダルを踏んで手前側でつながる場合、摩耗が進んでいる証拠。

サスペンションとブレーキ

ボディとの間に湿気が溜まりやすく、リアサスペンションの腐食には注意。亜鉛メッキされたウイッシュボーンに交換されているクルマがあったが、良い対処法だといえる。

基本的にサスペンションもタフ。経年劣化として、ダンパーからのオイル漏れや、スプリングが折れることは、想定の範囲内。ホイールアライメントは調整が可能。タイヤの片減りがひどい場合、アライメント調整が必要な場合もある。

ボディ

コンポジットボディだが、塗装面の割れは珍しい。見えるひび割れは、過去に修復した可能性を示している。ボディパネルのチリは均一だが、開閉の多いボンネットやドアは位置調整が必要かもしれない。ドアやトランクリッドのゴムシールの状態は確かめたい。

ソフトトップ

フレームの変形や、ソフトトップの磨耗などを確かめる。正しく開閉できていても、雨漏りする可能性はなくはない。

インテリア

GM製部品を用いており、品質は同年代のクルマより劣る。少なくともスペアパーツは入手しやすい。レザーシートの運転席側は摩耗しやすく、張り替えが必要なことも。

専門家の意見を聞いてみる

ビンセント・ヘイドン ビンセント・ヘイドン・カーズ代表

「以前ロータスのディーラーで働いており、エランのことは良く覚えています。販売インセンティブなど、エスプリより強いプッシュがロータスからありました」

ロータス・エラン(2代目M100型・英国仕様)
ロータス・エラン(2代目M100型・英国仕様)

「前輪駆動だと難色を示したお客様も、試乗車へ乗れば、仕上がりを充分に理解してもらえました。皆さん試乗後は、満面の笑顔で降りてきました。常にバックオーダーを抱えていたほどです。いすゞ製のエンジンも、販売の助けになりました。信頼性では定評がありましたから」

「今ではすっかりバーゲン価格です。7500ポンド(99万円)から1万ポンド(133万円)で、整備記録の揃った状態のいいクルマを購入できます。こまめなオイル交換は不可欠なので、定期的な整備は大切です」

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