【小型EV】アルファ・ロメオ、アウディQ2サイズのEV投入へ 2022年めど PSAの技術利用が濃厚
公開 : 2020.06.01 19:20
アルファ・ロメオが、ミドルサイズSUV「トナーレ」につづく、EV(電気自動車)を投入する予定です。アウディQ2サイズの小型SUVで、トナーレとは異なるデザインになるようです。関係者の声も手にしました。
アルファがアウディQ2サイズのEV投入へ
アルファ・ロメオは、初のEV投入を2022年めどに目指している。
新規投入されるEVは、アルファ・ロメオが抱えるSUV群のなかでもっともコンパクトなモデルとなる。たとえばアウディQ2が近い。
2019年12月にFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)とPSAグループが対等合併の覚書を交わしたことでEV開発が加速するとの見方もある。
なお既報のとおり、アルファ・ロメオは、2021年前半の投入を目指してミドルサイズSUV「トナーレ」を開発中。こちらはPHEV(プラグインハイブリッド)になる。
年間40万台目標 2台のSUVがキー
振り返ると、2018年にアルファ・ロメオは8Cの後継車とGTV(ジュリアのクーペ版)の計画を明かしている。
しかし、それ以降、ラインナップ拡充に大きな動きはない。そのうえ、いまやベテランモデルとなったジュリエッタは、本国では2020年後半に終売となることが明らかになっている。
そうなれば、アルファ・ロメオジュリアとステルヴィオの2台体制となる。2021年にトナーレ、2022年にEVの小型SUVがくわわれば4台体制が完成するというわけだ。
年間40万台の目標も夢ではない。
外観はどうなるのだろうか?
小型EV 外観に個性が与えられる
アルファ・ロメオのスポークスマンはこう言う。
「サイズ違いのSUVを作る際、『たんなるサイズ違いのコピー』にするつもりはありません」
「それぞれのセグメントには、それぞれのパーソナリティがあると考えているのです。年齢や期待される内容が、まったく異なりますからね」
PSAのプラットフォーム使用が有力
アルファ・ロメオ・トナーレは、同じグループのジープ・レネゲードのハードウェアを使用する。
いっぽうで、EVの小型SUVは、PSAグループのeCMPを下敷きにすることが有力。プジョー208、2008、DS 3クロスバック、ヴォグゾール・コルサが使用しているものだ。
たとえばプジョーe2008は、1つのモーターが前輪を駆動する。138psと19.6kg-mを発揮。50kWhのバッテリーは、WLTPサイクルで309kmの航続を可能にしている。
あくまでこれが参考値にすぎないのは、短期間にEVテクノロジーが進化しているからではない。アルファ・ロメオは、パフォーマンスを重んじるブランドだからだ。
アルファ・ロメオのスポークスマンは「ジュリアとステルヴィオの投入で、引き続き、われわれがスポーティなクルマを得意とするブランドであると知っていただけたと思います」という。
「それだけではなく、快適にスポーツドライビングを楽しめることが認知できれば、より広い層にアプローチできると考えています」とも。
ここで素朴な疑問をもった。エモーショナルであることを重視するアルファ・ロメオは、クルマから排気音が消えることをどう考えているのだろう。