【戦後のフォードを支えた】フォード・コンサル三兄弟 英国版クラシック・ガイド
公開 : 2020.06.13 07:50 更新 : 2020.12.08 11:04
英国で掘り出し物を発見
フォード・コンサル 登録:1953年 走行:13万7400km 価格:9995ポンド(133万円)
長期所有者が手放したフォード・コンサル。かなり堅実な現存車両といえる。全塗装してからさほど時間も経過しておらず、フロント・リアのバランスやホイールアーチなど、サビもない良好な状態。
トランクリッドも、トランク内も綺麗。クロスプライのスペアタイヤまで残っている。今履いているタイヤは新しいラジアル。
運転席側のドアと、ヘッドライトの横に小さな擦り傷がある。ガラスのゴムシールは劣化が酷く、交換が必要。クロームメッキの部品もすべて残っている。フロアやサイドシルの状態も良い。
インテリアはほぼオリジナル状態。フロント・ベンチシートの助手席側に小さな破れがある。
オリジナルトリムの交換は悩ましいが、ヘッドライナーは変色し、助手席側の内張りも磨耗が進んでいる。新しい部品に交換すれば、車内も見違えるはず。スピードメーターからノイズが出ているようだ。
エンジンの状態は良好で、アイドリングも静かに安定。バッテリーは新しく、燃料フィルターも燃料パイプ上に付けられている。ブレーキは良く効く。
スピードに乗れば、操縦性は軽くなる。3速MTの変速もスムーズ。車検付き。
オーナーの意見を聞いてみる
「フォード・コンサルで、運転を学びました」 と話す、ジョン・ボール。「コンサルに乗って、どこへでも出かけました。カークラブでは、沢山の部品を管理しています。プレス加工されたフロアパンもありますよ」
「新車当時、より上級志向のゼファーを買う余裕はありませんでした。そこで退職をきっかけに1台を購入しました。今では合わせて4台持っています」
「最初に買ったゼファーは赤。次にこのゾディアックを買いました。それからコンサルをレストアし、最後に黒のゼファー・ゾディアックを手に入れました。今は、修復作業中です」
「わたしのコンサルはワンオーナー車でしたが、かなり悪い状態でした。リアのスプリングハンガーは大修理しています。前オーナーの100才の誕生日に間に合わせるように、クルマを直しました。クリスマスプレゼントをもらった子供のように、喜んで運転してくれました」
「このゾディアックは、それほどひどくはありません。一部溶接をし直して、クロームメッキの再処理をしたくらい。新しいラジエターとブレーキにも変えています。珍しいリアライトは、箱に入れて取ってあります」