【アルファード/ヴェルファイア】予防安全性能評価大賞に どれくらい、すごいこと? JNCAPとは
公開 : 2020.06.03 05:50 更新 : 2021.01.28 17:22
トヨタ・アルファード/ヴェルファイア、RAV4、ライズが2年連続で安全性評価プログラムJNCAPで最高ランクの賞を獲得。そもそもJNCAPとは何なのか。どれほどすごいことなのかを桃田健史がお伝えします。
トヨタ4車種 JNCAP最高ランク
自動車にとって、最も重要なことは、安心と安全だ。
近年、自動車といえばCASE(コネクティビティ、自動運転、シェアリングなどの新サービス、電動化)といった、先端技術に注目が集まることが多いが、自動車メーカーは常々「われわれの事業は、お客様にとっても従業員に対しても安心安全が軸足」という。
そうした中、トヨタは5月27日、「アルファード」「ヴェルファイア」「RAV4」「ライズ」が、安全性評価プログラムJNCAPで最高ランクとなる賞を獲得、と発表した。
アルファード/ヴェルファイアが、予防安全性能評価ASV+++(トリプルプラス)賞。
RAV4が、予防安全性能評価ASV+++賞、衝突安全性能評価ファイブスター賞。
ライズが、衝突安全性能評価ファイブスター賞。
アルファ―ド/ヴェルファイアは、予防安全性能評価で昨年と今年の2年連続で最高得点となり、予防安全性能評価大賞を獲得した。
安全性能で高い評価を得ていることは、なんとなくイメージはできても、そもそもこうした賞がどういったものであり、得点を取るとういことがどういうプロセスで行われているのかなど、よくわからないユーザーが多いはずだ。
JNCAPとは、何か?
「最高ランクの賞」とは何か?
こうした賞が、トヨタにとってどれだけ重要なのか?
JNCAPとは、いったい何なのか?
JNCAPとは、ジャパン・ニュー・カー・アセスメント・プログラムの略称だ。国土交通省と連携して、独立行政法人 自動車事故対策機構が行う。
アセスメントとは、試験などによって評価する、という意味だ。
自動車の事故に対する安全性技術について評価する。
自動車の安全性については道路運送車両法よって、保安基準が設けられているため、自動車メーカー各社は独自技術によって保安基準を確保している。
アセスメントとは、そうした保安基準に適合し販売されている自動車に対して、試験などによる評価をし、その結果を公表することで、自動車メーカーと消費者に対して自動車の安全性に対する関心を高めてもらう狙いがある。
こうした考え方は、アメリカ、欧州、中国、オーストラリア、韓国をはじめインドや東南アジアなど世界各国や地域で行われている。
ただ、国や地域によって道路インフラや発生事故の内容などに違いがあることなどから、アセスメントに対する試験項目や、実施の走行速度などの設定に違いがある。
そのため、自動車メーカーとしては各地で様々な試験内容を加味した上で、製品の企画と開発を進める必要があり、こうしたコストが新車価格の上昇要因にもなっている。
では、アセスメントの試験とは具体的にどういったものなのか?