【本物のブリティッシュ・スポーツ】MGミジェット 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.06.04 10:20  更新 : 2021.07.12 18:46

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

Aシリーズの948ccと1098cc、1275ccのエンジンは、油圧や排気ガスの白煙に注意。1275ccエンジンは特にDIYメカニックの人気が高く、不器用に加工されていることも多い。

ヘッドガスケットからの漏れ、バルブステムシールの摩耗、タペットからの異音にも気を配りたい。後期の1.5エンジンは、クランクシャフトが弱い。

トランスミッション

MGミジェット(1961年〜1979年)
MGミジェット(1961年〜1979年)

1速とリバースはストレートカットで、メカノイズが大きい。ベアリングの異音と聞き分けにくく、専門家の判断を仰ぐ必要があることも。変速時には、シンクロのヘタりを確かめる。リアデフからの異音にも注意する。

ステアリングとサスペンション、ブレーキ

緩く感触の悪いステアリングやサスペンションは、本来の状態ではない。キングピンの摩耗やダンパーからの液漏れ、リーフスプリングやハンガーのサビや破損が原因。適切なグリスアップも施されているか、確かめたい。

ブレーキは、ピストンの固着やディスクの摩耗、ブレーキホースからの液漏れ、ケーブルのサビなどが一般的だ。

ボディ

磁石を用いて、もとのスチールパネルか、パテ盛りされているかを確認できる。塗装でごまかされたサビにも注意。サイドシルやAピラー、ドアやホイールアーチ付近は特に錆びやすい。

ソフトトップを閉じずに雨の中を走るとカーペットが湿り、フロアを錆びさせる。荷室のフロアにも注意したい。リアスプリングのハンガーも、よく傷むポイント。

インテリア

ビニールの破れにウッドトリムの腐食、カビの生えたカーペット、スイッチ類の破損などが確認ポイント。インテリアが多少傷んでいても、ボディの腐食と比べれば大きな問題ではない。

専門家の意見を聞いてみる

マイク・オーサー MGミジェット代表

「ミジェットは小さなクルマですが、それが楽しい理由です。ハンドリングは素晴らしく、安定してもいます。最近は、良い車両を見つけるのが難しくなってきました。少し前までは10台前後の在庫がありましたが、今は1台だけです」

MGミジェット(1961年〜1979年)
MGミジェット(1961年〜1979年)

レストアが完了した、チューニングメーカーのダウントン・エンジニアリング社が手を加えた1275ccのミジェットが、在庫であります。価格は1万9450ポンド(256万円)です」

「ミジェットは、ボディの状態がすべて。機械的な修理は簡単にできますが、安価で質の悪いコピー部品には気をつけたいですね。オススメは、1960年代後半の1275ccのエンジンが載った、クロームメッキ・バンパーにワイヤーホイールのミジェットです」

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