【インタビュー】シトロエン新CEOに聞く WRC不参戦の決定 C1の将来 MPVの存続について
公開 : 2020.06.11 11:20 更新 : 2022.11.01 08:57
WRC不参加の決定について
――ポスト・パンデミックにいて、シトロエンは中国からどのような教訓を学びましたか?
「最初に、インターネットベースの販売、または直接販売は、総売上高の大きな部分を占める可能性があります」
「第2に、在庫を増やした場合、業界は財政的に非常に危険にさらされます」
「通常の自動車メーカーは、2か月分の在庫を持っています」
「需要が消えた場合、会社全体の現金と同等か、それ以上の金額を表します」
「これが、フリーキャッシュフローに大きなリスクを抱えているOEMが、数多く見られる理由です」
「中国では、製品を絞って、在庫のための製造を行っています」
「10台のクルマ、5つのパワートレイン、3つのトリムがある場合、オプションを付ける前ですでに150の組み合わせができます。多くのOEMで、150ではなく10の組み合せで生産することを決定しています」
「これまでの標準的なビジネスプロセスは、平和時には有効ですが、現在の危機や戦争などの際には大きな負担となります。業界は、オーダーメイドから、作り売りにシフトしてゆくでしょう」
――シトロエンはWRCへの参加機会を逃していませんか?
「まず、シトロエンはモータースポーツにおける素晴らしい歴史を持っています」
「数々のチャンピオンシップやレースでの勝利、さらにはプライベートレースへの参戦、信頼性、経験、ラリーに関するノウハウなど、その業績を称えるべきです」
「詳細理由はわかりませんが、WRCを終了するという決定が2019年後半に行われました」
「おそらく、モータースポーツと、シトロエンの目指すところが異なっていたのでしょう」
「WRCとファンとのつながりが薄くなり、またシトロエンが求める宣伝が出来なくなっていました」
「合理的な決定だと思いますし、それを尊重しています」
「数年後、別の決定が下される可能性がまったくないとは言えませんが、当面はこのままでいいと思っています」