【9月~欧州で納車】フォルクスワーゲンID.3受注開始 右ハンドル車を英国で型式申請
公開 : 2020.06.23 18:50 更新 : 2021.02.02 18:46
VWが、新型コンパクトEV、ID.3の受注を欧州で開始。ソフトウェアの問題があるため、初期購入者に対しいくつかのイニシアチブが提供されるそうです。英国での販売価格は、邦貨にして524万円から。
初期購入者にイニシアチブ
フォルクスワーゲンは、新型コロナウイルスの影響と車載ソフトウェアの問題があったものの、新型EV「ID.3」の欧州向け受注を、6月17日に開始した。
英国向けは、右ハンドル・バージョンの型式承認取得後、7月中旬に販売、9月に納車を開始する。
同社のセールス部門トップによると、まずはデポジットを伴う事前予約を入れているカスタマーが販売の対象となる。
英国での「ID.3ファーストエディション」の販売価格は、3万9000ポンド(524万円)から。
ID.3は、ソフトウェアの問題に見舞われており、カスタマーに提供される初期の車両には、ヘッドアップディスプレイの拡張現実機能や、一部のソフトウェア機能など、多くのソフトウェア機能が含まれていない。
システムが利用可能になり次第、無料のソフトウェアアップデートが提供されるが、システムの準備が完全にできるまで、納車を遅らせることも可能となっている。
この電動ハッチバックは、最終的には3種類のバッテリー容量、2つのパワースペックで提供されるが、初期はファーストエディションのみの提供となる。
ファーストエディションは、中型の58kWhバッテリーを搭載し、後輪を介して204ps/31.6kg-mを発揮し、最高速度は160km/h、航続距離は418kmを達成する。
また、100kW DCチャージャーおよび、11kW ACシステムに対応している。
ID.3は、初めにベーシック、プラス、マックスの3つのトリムレベルで提供されるが、英国ではミドルレンジの「プラス」のみが提供される。
「ファースト・ムーバーズ」クラブ
英国向け仕様の詳細は、まだ確認されていないが、19インチ・アロイホイール、リアスモークウインドウ、リアビューカメラ、および「ダイナミック」LEDライトが特徴となっている。
ヨーロッパ大陸では、初期の購入者には「ファースト・ムーバーズ」クラブのメンバーシップが提供される。
これには、最終的なソフトウェアの更新が含まれ、リースの場合は初期3か月の料金支払いが免除される。
こうしたイニシアチブが、英国で提供されるかは現時点では分かっていない。
事前予約以外の、一般的なオーダーは、正式発売を受けて4週間後に始まる。
4つのエクステリアカラー・オプションで提供される「ID.3ファーストエディション」は、すでに世界中の3万5000人以上のカスタマーから、予約を受注している好調ぶりだ。
同社のセールス責任者ユルゲン・スタックマンは、新型コロナウイルスによる同社のツヴィッカウ工場の一時閉鎖が延長されたものの、ID.3の納車は今夏に向けて順調に進んでいると述べている。
今後、ファーストエディション以外のモデルも英国には導入される見込みで、その販売価格は、エントリーモデルの45kWh仕様が、政府の補助金付与前で約2万7500ポンド(370万円)になる見込みだ。