【ハリアーも十分射程!?】北米エクストレイルこと日産ローグ 街乗り充実の高級車にフルモデルチェンジ
公開 : 2020.06.15 23:15 更新 : 2021.04.22 13:28
ローグ合計9モデル 圧倒的に充実
北米での、日産SUVとクロスオーバーのラインナップは、日本とは比べて圧倒的に充実している。
ボディサイズの小さい順で、「キックス」、「ローグスポーツ」、「ローグ」、「ムラーノ」、「パスファインダー」、そして「アルマーダ」。さらに、日産の高級ブランドであるインフィニティで、「QX50」、「QX60」、「QX80」と、合計9モデルもあるのだ。
一方の日本では、「ジューク」と「エクストレイル」の2モデルしかなく、なんとも寂しい。
今年中にジュークはキックスと入れ替り、ローグの日本版として新型エクストレイルが投入され、ここにEVの「アリア」が加わるが、それでも3モデルにとどまる。
アメリカで投入モデルが多い理由は、日米でのSUV市場規模の差にある。2019年の全体需要は約1700万台と日本の4倍近い。
さらに、アメリカ全体需要のうち、SUVとクロスーバーは約4割、ピックアップトラックが約2割で、近年は乗用車からSUVシフトが鮮明になってきた。
そうした中、日産は2000年代前半まで、ピックアップトラックをベースとしたオフロード系と、乗用車とプラットフォームを共用するシティドライブ系の2系統でSUVラインナップを構成していたが、そこから一気に都会派SUVモデル拡充を進めた。
そうした中、日本でも影響のありそうなモデルがある。
気になる新型キャッシュカイの存在
それが、北米で現行「ローグスポーツ」を名乗る、欧州を主戦場とする「キャッシュカイ」だ。
初代キャッシュカイは、日本で「デュアリス」、北米ではローグを名乗った。2代目キャッシュカイはエクストレイル兄弟車となり、アメリカでは2代目ローグとすみ分けた。
そのキャッシュカイも3代目として、2021年11月までの日産新投入12モデルに含まれており、カモフラージュした実験車両の公道テスト風景がスパイフォトされている。
海外の一部報道では、キャッシュカイが日産eパワーと、三菱自動車のPHEV(プラグインハイブリッド)の2本立てになる可能性が指摘されている。
新型エクストレイルと3代目キャッシュカイは当然、プラットフォームを共有化することになる。そうなると、日本ではキャッシュカイを導入しない可能性が高いため、三菱新型「アウトランダー」とエクストレイルそれぞれが、eパワーとPHEVの2本立てという話に現実味が帯びてくる。
また、新型エクストレイルでは現行車と同じく2.0L搭載も十分にあり得る。
ローグのアメリカ発売は2020年秋。それを受けて、日本ではエクストレイル発売となる可能性が高い。
価格は今回未発表だが、ライバルの動きを見ると日米とも先代とほぼ同等の価格設定を期待したい。