【自動車ショーの節目か】ランボルギーニ 今後、大規模モーターショーには不参加 幹部が明かす
公開 : 2020.06.18 11:51
ランボルギーニが、今後はモーターショーに出展しないと話しています。顧客との距離の近い、小さなイベントをメインにするのだとか。デジタルイベントへの移行も加速しており、大型ショーの存在意義が問われています。
小規模な独自のイベントに焦点を
伊ランボルギーニは、今後、大型モーターショーには出展せず、小規模な、独自のイベントに焦点を当てることを発表した。
マーケティング・コミュニケーションの最高責任者であるカティア・バッシは、AUTOCARインディアに対し「カスタマーとの親密な関係を持つことが、重要だと考えています」と、その理由を明らかにした。
「モーターショーは、わたし達の哲学と合わなくなっているのです」
これにより、同社の新モデルとしては、「シアンFKP 37」が、公のショーで披露された、最後のランボルギーニとなる可能性が高くなった。
820psを発揮するハイブリッド・ハイパーカーは、その数か月前にパリで発表された新型車「ウラカンEVOスパイダー」、続くジュネーブで発表された「アヴェンタドールSVJロードスター」を追いかける形で、2019年9月のフランクフルトで発表されたのだ。
モーターショーの存在意義
バッシは、AUTOCAR UKに対し、ランボルギーニは「新車の発表、ツアー、ドライビング・イベント、ライフスタイル・イベントなどを含む、特別な催しを引き続き行っていきます」と述べている。
「そこで、既存のお客様、未来のカスタマー、VIPなど、より嗜好の近い方々に集まっていただき、ランボルギーニ・ブランドのさまざまな側面を見ていただきたいと考えています」
「ランボルギーニは、クライアントとファン、さらに一般の人々が来場するモーターショーに、常に大きな魅力を感じています」
「従来のモーターショーは、人々が新しいクルマとテクノロジーを、1つのイベントでタイムリーに見る機会を提供しました」
「しかし、インターネットやソーシャルメディアの普及により、従来のモーターショーの役割は根本的に変化しました」
「ランボルギーニは、特別感やパーソナライゼーション、そしてクルマやスタッフとの1対1のコンタクトを求めるカスタマーに、配慮する必要があります」と付け加えた。
新たな方向性のもとで開催されるイベントの予定は明らかにされていないが、過去数回にわたってビデオと画像でプレビューされている、830psを発揮するV12を搭載するアヴェンタドール・ベースの「SVR」となる可能性が高いだろう。
今年3月のジュネーブモーターショーの中止と、その後の世界的なデジタル・イベントへの移行により、モーターショーの消滅の危機がうわさされている。
ランボルギーニは、ジュネーブ・ショー中止の決定前に不参加を表明していた数少ないブランドのうちの1つだった。
また同社は、新しいeスポーツチャンピオンシップ、有名な衣料品ブランドとのパートナーシップ、新しいアプリ、スーパートロフェオおよびGTモータースポーツプログラムなどで、より幅広いファンに働きかけ続けると述べている。