【VW初のEV】フォルクスワーゲンID.3、欧州で発売 一部機能は今後のアップデートで追加
公開 : 2020.06.19 10:50 更新 : 2021.02.02 18:46
6月17日、フォルクスワーゲン初の純EVであるID.3が欧州で発売されました。初期モデルはソフトウェア機能が一部未搭載で、今後のアップデートで追加される予定です。年内10万台の生産を目指します。
フォルクスワーゲン初のEV
フォルクスワーゲンにとって非常に重要なEVハッチバック、ID.3の販売が欧州で始まった。
MEBプラットフォームを採用し、ブランド初の純EVモデルとして期待を背負ったID.3は、コロナウイルスやソフトウェアの問題に影響を受け、販売が遅れるのではないかという懸念もあった。
しかし、ID.3はそうした課題を乗り越え、予定通り欧州で販売が開始された。
ファーストエディションの英国向けの価格設定は約3万9000ポンド(522万円)からとなっている。
ID.3の開発後期はソフトウェアの問題がよく知られており、9月から納車される初期の車両には、ヘッドアップディスプレイのAR(拡張現実)機能やApp Connectの機能の一部など、多くのソフトウェア機能が搭載されていないという。
購入者は、これらのシステムが完全に整うまで納車を遅らせることもできる。
フォルクスワーゲンのeモビリティの販売部門を率いるシルケ・バッグスキーは、システムがすべて利用できるようになる前に発売することについて、次のように語った。
「ソフトはまだお客様にお渡ししたい当社の基準には達していませんが、クルマを所有し、その走りを楽しむという選択肢をお客様に与えたいと思いました」
「準備が整い次第、全てのソフトをアップグレードしていきます」
複数のパワートレインを設定
ID.3は、最終的には容量の異なる3種類のバッテリーと2つの出力で提供されることになるが、はじめは特別なファーストエディションのみの販売となる。
ミッドサイズの58kWh「プロ」バッテリーを搭載し、航続距離は418kmとされている。
後輪駆動で204psと31.6kg-mを発揮、最高時速は160km/hに達する。DC直流電源で100kW、AC交流電源で11kWの充電に対応している。
プロバッテリーには145psの低出力バージョンも用意され、0-100km/h加速は2秒遅くなる。
45kWhの「ピュア」バッテリーでは127psと150psの2種類が用意される。
最も大きい77kWhの「プロS」バッテリーは201psを発揮するが、バッテリーが重くなっているため、4人乗り仕様でしか提供されない。
ドイツでは、ベーシック、プラス、マックスの3つのグレードが展開されるが、英国では中間グレードのみの販売となる。
欧州では、初期モデルの購入者には「ファーストムーバーズ」クラブの会員権が与えられる。
また、ソフトウェアアップデートのほか、リースの場合は最初の3か月間の料金が無料になるという特典が付く。英国やその他の地域でも提供されるかどうかはまだわかっていない。