【意外と古くからあった?】アイドリングストップやハイブリッド クルマの歴史を変えた技術 10選
公開 : 2020.06.22 19:50
カーナビ
初の衛星ナビ搭載車は、1990年のマツダ・ユーノス・コスモだ。アメリカの軍事衛星を利用したGPSだったが、精度は悪かった。
カーナビの構想は以前から存在するが、ホンダが1981年に導入したシステムはとてもユニークだ。
エレクトロ・ジャイロケーターと呼ばれ、ヘリウムガスのジャイロスコープにより車両の回転と動きを検出し、距離センサーによって走った距離と速度を計測していた。
重さ9kgのバックライト付きスクリーンに、透明なセルロイドの地図を差し込んで使用するが、エリアごとに手動で地図を交換する必要があった。
アコードなどにオプションとして用意されたが、1年後には引退した。
アイドリングストップ
最近では省燃費技術の重要性がかつてないほど高まっているが、最も重要なイノベーションの1つがアイドリングストップだ。
この技術を初めて開発したのはトヨタで、1974年のことである。
車両が1.5秒以上静止しているとエンジンが停止し、クラッチペダルを踏むと再始動するというものであった。
当時はクラウンにオプション設定されていた。
ABS
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は安全装備として当たり前のものになっているが、その歴史は古く1923年に遡る。
エンジニアのピエール・カイラが設計し、テストを行ったのが始まりだ。
ハブ駆動ポンプを使用して減速時にブレーキ圧を下げる油圧システムにより、車輪のロックを効果的に低減させた。
テストまでは行われたものの、製品化されることはなかった。クルマに初めて搭載されたのは1960年代のことである。
四輪操舵(4WS)
ルノーのホットハッチからフェラーリまで、四輪操舵システムは最新のドライバビリティ実現に欠かせないものとなっている。
敏捷性と安定性を向上させる同システムは、実はそれほど新しいものではない。
1935年には早くも、イギリス人レーサーのフレディ・ディクソンが四輪操舵の実験を行っている。
1938年にはメルセデス・ベンツがゲレンデヴァーゲンに採用した。
オートハイビーム
最新のLED技術を搭載したヘッドライトは、対向車を眩惑させないよう自動的に照射範囲を調整したり、コーナリングにあわせてライトの向きを変えたりすることができる。
ゼネラルモーターズは、ハイビームとロービームを自動的に切り替える「Autronic-Eye」を1952年に実現した。
ステアリングの操舵方向を照らすシステムは、1947年型タッカー48で初めて導入されている。