【2か月連続で】インポートカー販売 5月も、統計史上最大のマイナス幅 前年比46%減に
公開 : 2020.06.22 06:50
5月のインポートカーの登録台数は、またもや統計が始まって以来最大の下げ幅に。4月を下回るマイナス幅となりました。ランキングでは、アウディが4月の6位から4位にジャンプアップ。フェラーリ、ロータスは好調です。
消費税アップから低迷続き
2020年5月の外国メーカー車の新規登録台数は、前年同月比46.4%減の1万2522台と、8か月連続で前年実績を下回った(JAIA:日本自動車輸入組合まとめ)。
日本メーカーの輸入車を含んだ数値でも、同45.0%減の1万4809台と8か月連続でのマイナスとなる。
5月期の輸入車市場の動向に関してJAIA関係者は、「5月の外国メーカー車の新車販売は、新型コロナウイルスの影響が重くのしかかった。緊急事態宣言の発令で販売店への客足が鈍り、ディーラーも時短営業をせざるを得なかった結果、前年同月比で46.4%減と、1988年に統計を取り始めて以来の最大の下落幅を2か月連続で更新した。昨年の消費税増税の影響が残っていることも、低迷した一因といえる」と説明。
「また、日本メーカー車も同36.4%減の2287台と苦戦し、輸入車全体では同45.0%減と、8か月連続で前年実績を下回った。価格帯別では、1000万円以上が4か月ぶりに前年同月比でマイナスとなり、これで400万円未満と400万円以上1000万円未満のすべての価格帯で前年割れに落ち込んだ」と解説する。
6月以降の展望についても、話を聞くことができた。
今後の展望は? 新たな販売形式も
今後の展開については、「一部ブランドで需給のギャップが発生しているものの、現時点では輸入の滞りなどによる販売への悪影響はそれほど表面化していない。ただし、多くのブランドで生産ラインを一時停止していたことから、6月以降に納車の遅れが発生する可能性もある」と予測。
一方で「緊急事態宣言の解除に伴い、ディーラーへの来客は徐々に戻りつつある。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に力を入れ始めた一部ブランドのオンライン販売も、次第に効果を上げ始めている」と、来店を伴わない販売活動への期待を示した。
また、「新型車や特別仕様車の発売、販売キャンペーンの展開なども、6月に入って増える傾向。景気の不透明感などから厳しい状況はしばらく続くと思われるが、夏に向かって販売が持ち直す可能性は十分にある」と分析している。
5月のブランド別登録台数
外国メーカー車の5月期のブランド別成績では、メルセデス・ベンツが前年同月比40.7%減ながら唯一2000台オーバーの2694台の新規登録を記録して、63か月連続でのトップにつく。
続く第2位には、同53.9%減の1706台を記録したBMWが、前月と同順位で位置。
第3位には同57.4%減の1605台にとどまったフォルクスワーゲンが、やはり前月と同順位で入った。