【よくもわるくも】モデルチェンジ後のデザイン 賛否両論あったクルマ3選
公開 : 2020.06.25 05:50
クルマのデザインは人に多くの印象を与えるもの。数年に一度モデルチェンジするのが自動車では通例。そんな折りにしばしば盛り上がるのが新型車のデザインに関する賛否両論。賛否両論が巻き起こった3台を振り返ります。
「あのデザインはどうなの?」
クルマのデザインは人に多くの印象を与えるものです。
そしてクルマ好きに限らないのかもしれませんが、人はそれまで築き上げてきた印象を覆るような刷新には抵抗を覚えるものです。
数年に一度モデルチェンジするのが自動車では通例。そんな折りにしばしば盛り上がるのが「あのデザインはどうなの?」という新型車のデザインに関する賛否両論。
そんな賛否両論が巻き起こった3台を振り返ってみたいと思います。
あの鼻はやりすぎ? BMW 4シリーズ
そもそもこれを書く契機が、このクルマの登場と共に巻き起こった「賛否両論」でした。
全体的なフォルムこそ、今どきのライバルクーペにも通じるトレンドに則った、比較的オーソドックスと言えるものですが、衝撃的だったのはあのフロントマスク。きわめて大型化されたキドニーグリルでしょう。
デザインアイコンとして欠かせないものではありますが、あの大きさはやりすぎ! という声が少なくなかったようです。
ミッレミリアなどでも活躍したロードスター「328」など、往年のモデルは上下方向に「躊躇ない大きさのキドニーグリル」を持っていたものもありました。
しかし最近のものでは前衛かつ挑戦的。この賛否両論こそ、デザイナーにとって勝利の証みたいなものかもしれません。
愛嬌ない? マツダ・ロードスターND型
そのモデルの先祖が人気車種で、しかもリトラクタブルヘッドライトなど採用していると「賛否両論」避けられません。
4代目のロードスターND型などもその好例ではないでしょうか。
NDに関しては「あの小さなヘッドライト、目つきが悪い」など、かつてのモデルに愛嬌があったりすると、言われようはなかなか厳しいものがあります。
初代ユーノス・ロードスターはリトラクタブルヘッドライト、格納式で点灯時はボンネットからヘッドライトがせりあがるタイプでした。
丸いライトが光るさまは、それこそイラストにしたカエルなんかに通じる愛くるしさを感じやすいものです。
しかし、今はあの構造のクルマを作れません。また衝突安全や、歩行者接触時の対策などをデザインには盛り込まなければならないわけです。
「デザインの責任領域」は大きくなり、かつてできたことがそうそう簡単にできなくなっているのです。
あの形状のボンネット、バンパー、フェンダーで囲まれたところに要件を満たすヘッドライトを構築する。そうするとああなるのでしょう。
確かにデザインこそやや冷ややかかもしれませんが、それでも、屋根を下ろし、風を切ながら駆け回れるロードスターに今も乗れる悦びも噛み締めていたいものです。