【どこまで増える?】VWのEV 大型SUV/ミニバン/サルーンの構想 パサート/フェートンの後継は?
公開 : 2020.06.29 20:50
VWの新EV情報、第3弾です。大型SUV、ミニバン、サルーンに加えて、「ID.1」という入門EVの登場もレポートされています。また、パサート、フェートンの後継モデルに、EVの選択肢はあるのでしょうか?
IDコンセプト 3部作は量産へ
独フォルクスワーゲンの新型EVに関する情報が、立て続けに届いている。
まず、SUVの「ID.Roomzz」、ミニバンの「ID.Buzz」、サルーンの「ID.Vizzion」といったコンセプト3モデルについての情報だ。
これらは、量産車の開発がすでに進められ、2022年末までに発表される予定だという。
EVの大型SUVとなる「ID.Roomzz」の量産バージョンは、主に中国・米国市場向けに計画されており、コンセプトと同じ7人乗りのレイアウトとなる。
ショート・ホイールベースのEVミニバンである「ID.Buzz」とMEBプラットフォームを共有し、ツインモーター/四輪駆動という構成のみで販売される可能性が高い。
また、コンセプトモデル「ID.Cargo」で示されたような、ID.Buzzの商用車派生モデルも開発中となっている。
量産バージョンは、2つのホイールベースと48kWhから111kWhのバッテリーサイズの組み合わせで提供されるだろう。後者は、航続距離550kmを達成すると述べられている。
なお、同社の開発部門を率いるフランク・ウェルシュは、EVサルーンの「ID.Vizzion」が、パサートの後継になるという説は否定している。
その代わりにパサートと同様に、セダンとワゴン、また後輪駆動と四輪駆動が提供される見込みだ。
また、IDシリーズの入門モデル「ID.1」の情報も届いている。
IDの入門モデル、オフローダーが続く
VW e-Up!、セアトMiiエレクトリックの後継モデルとして、「ID.1」と名付けられたIDシリーズのエントリーモデルの開発が進められているという。
2023年までに量産開始される予定との情報だ。
当初は、セアトとフォルクスワーゲン・グループの中国のパートナーであるJACによって開発された、独自の低コスト・プラットフォームと電動ドライブトレインを採用する予定となっていた。
しかし現時点では、フォルクスワーゲンで開発が行われているという。
また、詳細は明らかにされていないが、ID.Ruggdzzの生産モデルの開発も進められていると予想される。
ランドローバー・ディフェンダー風のオフロード・モデルで、「ビートルのように時代とクラスを超えたクオリティを持つIDシリーズの新ラインナップ」を確立する、「アイコン・プロジェクト」と呼ばれている。
メルセデス・ベンツEQBに対抗する頑丈なスタイリングと、5シートまたは7シートで提供されると言われている。
また、トップモデルのID.Ruggdzzには、ツインモーター/四輪駆動のドライブトレインが搭載されるとの情報も入ってきている。
こちらは、2025年までに展開される30の強力なSUVラインナップの1つとして、2023年に生産を開始される見込みだ。
なお、フェートンの後継として、電動モデルを投入する計画については、同社の関係者は「優先事項ではありませんが、フラグシップモデルのアイデアは残っています」
「ただ現時点では、大きな販売が見込まれるID.モデルに、集中しています」と述べている。
また、ドイツの新興企業e.Go Mobileが、ID.バギーの生産モデルを製造する計画は、同社が破産を申請し取りやめとなった。
代替案として、VW傘下のカルマンで2人乗りの製造計画が、検討されている。