【水圧で外れたナンバープレート】トヨタ・ランドクルーザー(5) 長期テスト
公開 : 2020.07.04 14:50 更新 : 2021.01.28 18:17
実用重視の四輪駆動を日常の足として利用すると、どんな体験が得られるのでしょう。本格SUVだからこその、嬉しいサプライズもあるはずです。日本未導入の3ドア版ですが、ランクル・プラドを英国編集部が長期テストで検証します。
積算2万8372km 毛が付きやすいベロア風シート
長期テストのトヨタ・ランドクルーザーのシートは、今どき珍しくベロア風。筆者好みだ。シートは快適で、ヒーターがなくても困らない。レザーと違い、クロスは適度に温度を保ってくれる。
洋服に付いたペットの抜け毛を、効果的に抜いてもくれる。もし季節の変わり目に猫を乗せたら、マジックテープのように毛がくっつきそうだ。
積算3万1180km 浅瀬の走行で落ちたナンバー
本気のオフローダーが、フロントのナンバープレートを高い位置へ移しているのを見たことはないだろうか。英国ではまれに、ルーフラックに付けているドライバーもいる。
わたしはその理由を、実際に確かめることができた。オフロードで。
先日、AUTOCAR英国編集部のビデオクルーを連れて、川の浅瀬でトヨタ・ランドクルーザー・プラドを走らせた。快諾してくれた、カメラマンのミッチ・マッケイブに感謝したい。
帰り道では、一緒に並走すればもっと写真映えすると考えたマッケイブ。彼のアイデアは正しかった。ドラマチックなカットが撮影できただけでなく、フロントのナンバープレートが取れていることにも、気づけたのだから。
トラブルの少ない長期テスト車にとって、良い話題だ。
川を走る時の水の力は、ナンバープレートを正しい位置に留めていられないほど強いとわかった。ナンバープレート・ホルダーが水圧でめくれ、バンパーのタッピングネジで止めていた部分がえぐれていた。
定期点検以外のメンテナンスはほぼなし
ナンバープレート・ホルダー自体は無傷。そこでプレートホルダーからネジを外し、バンパーの後ろへ大きなワッシャーを挟んで閉め直した。外から見れば、バンパーに空いた穴はわからない。
オフロード走行を楽しむ前に、ナンバープレートは外しておく方が良いようだ。余計な費用がかからず良かった。
正直にいうと、実は今までナンバープレートを拾うために、何度か凍った水や泥の中に手を突っ込んできた。教訓は、実行しなければ意味がないということだ。
それ以外、トヨタ・ランドクルーザー・プラドとの生活はストレス・フリー。走行距離は増えるが、つまらないトラブルは一切ない。
1つ添えるなら、エンジンを始動する際、クラッチペダルを床へ付くほど深く踏み込む必要がある。少しでも踏み込みが甘いと、プッシュボタン式のスタート・スイッチは反応してくれない。その程度だ。
この記事を書いている時点で3万2000kmを超え、本格的な点検を受ける時期になった。1万6000kmの時よりも多項目で、作業時間は2時間30分ほどだという。
前回の定期点検以来、洗車と掃除以外のメンテナンスはほとんどしていない。ここ1万6000kmの間に、1.0Lのエンジンオイルを補充しただけ。ちなみに粘度は、5W30。
そろそろアドブルー液もなくなる頃。警告灯がいつ光るか、少し気になっていた。過去の給油量や燃費を確認すると、そろそろ補充した方が良いはず。