【従来以上に刺激的】次期BMW M3 プロトタイプへ試乗 480psの新エンジン採用 前編
公開 : 2020.07.06 10:20
鋭いレスポンスとリニアなパワーデリバリー
開発途中のBMW M3のプロトタイプに乗り込み、エンジンをスタート。ドライブモードをM1にする。マルチファンクション・ステアリングホイールには、プリセットを個別に登録できるボタンが2つ付いている。
最新のツインターボ直列6気筒エンジンは、従来のユニットより、刺激的なエグゾーストノートを放つ。ザラついた感じは抑えられ、より深みのある音だ。
1速に入れ、ピットガレージを出発。ザクセンリンクのコースへ出る。
S58ユニットは従来のS55ユニットより、明らかにシャープだ。回転数が上がるに連れ、メカニカルノイズが高まり、排気音のボリュームが大きくなる。それだけでなく、低回転域でもかなりのパンチ力を秘めている。
先代のM3に搭載されていたエンジンも、素晴らしい性能を備えていた。S58型ではトルクバンドが広がるとともに、高回転域でのパワーの上昇感も向上。鋭いレスポンスと、リニアなパワーデリバリーを実現している。
アクセル操作に対するレスポンスも、磨かれた印象。過激さを感じる性格ではないものの、右足の操作に対してより正確に、力強く応えてくれる。
6速MTの感触には変化はないようだ。ストロークは長めで、タッチはややゴムっぽい。
BMW M信者はこれで満足かもしれないが、この6速MTは、高精度のエンジンや加速感とのマッチングが良いとはいえないと思う。Mのエンブレムを背負うモデルとして、期待通りではない。それ以外のドライブトレインは素晴らしいだけに、惜しい。
この続きは後編にて。