【V8ツインターボ獲得】ポルシェ・カイエンGTSクーペに試乗 大型SUVのベスト

公開 : 2020.07.07 10:20

ドライビング体験はクラスでベスト

カイエンGTSの乗り心地は、全般的にしなやかなものの、硬さも目立つ。車重がかさむから、当然ではある。姿勢制御は引き締められ、ボディロールも抑制が効いている。

ステアリングの操舵感も滑らか。ホイールは重いはずだが、正確性も反応も良い。大きな車体を、比較的簡単に道の真ん中に留めていられる。

ポルシェ・カイエンGTSクーペ(英国仕様)
ポルシェ・カイエンGTSクーペ(英国仕様)

1つ気になる点が、エンジンのオートストップ機能。4.0LのV8エンジンの燃費を最大限高めるべく、ポルシェは積極的にエンジンを止めるように設定した。

エンジンが回っていない間は、パワーステアリングのアシストも止まる。クルマが停止しそうな速度になると、ステアリングはロックしたかのように重くなる。見通しの悪い路地から、幹線道路へゆっくり曲がって出ようという時にも。

ポルシェ・カイエンGTSは、広く滑らかな道路を、高速で移動することに向いている。そう考えると、SUVに拘らなければ、より優れたグリップ力とダイナミックな操縦性、鋭い直線スピードを備えるモデルが存在する。

しかし、同等の大型SUVで比べれば、運転時に高い満足感や一体感を得られるのは、カイエンGTS。このカテゴリーで、最も優れているといえるだろう。正直、筆者が乗りたいと強く感じるクルマではないけれど。

ポルシェ・カイエンGTSクーペ(英国仕様)のスペック

価格:8万8750ポンド(1171万円)
全長:4931mm
全幅:1983mm
全高:1676mm
最高速度:270km/h
0-100km/h加速:4.2秒
燃費:8.8km/L
CO2排出量:260g/km
乾燥重量:2145kg
パワートレイン:V型8気筒3996ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:460ps/6000-6500rpm
最大トルク:63.0kg-m/1800-4500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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