【工場を売却か】メルセデス フランス工場閉鎖へ 現行型スマートの生産は継続
公開 : 2020.07.06 12:53 更新 : 2020.07.06 12:53
メルセデス・ベンツが、現在スマートEQフォーツーなどを生産している、仏ハンバッハ工場を閉鎖する方向です。コスト削減と生産合理化が主な目的とされていますが、スマートモデルは引き続きサイトで生産されるそうです。
1600人が就業中
メルセデス・ベンツは、現在スマートブランドを生産している、フランスのハンバッハ工場を閉鎖する計画を発表した。
コスト削減、生産ネットワークの合理化、および電動モデル生産戦略の大規模な変更が、その要因とされている。
1997年に、メルセデスのシティカーブランドの製造のために開設されたこの工場は、「スマート・ビル」の名で知られている。
現在、電動のスマートEQフォーツーおよびEQフォーツー・カブリオレが生産されており、約1600人のスタッフが働いている。
2018年、メルセデスは、電動モデル生産のため、5億ユーロ(605億円)の投資を行い、スマートに加え、メルセデスEQモデルを同施設で生産する計画を発表していた。
しかし、昨年、メルセデス・ベンツはスマートブランドの50%を、中国企業のジーリーホールディングに売却し、将来モデルの生産を中国に切り替えることを明らかにした。
そのため、ハンバッハ工場の将来が疑問視されていた。
メルセデスは、電動化、デジタル化、およびCO2排出量の削減への投資は必須であり、また、パンデミックによる経済的影響を考えると「コスト構造を改善、効率化する必要があります」と述べている。
同社の取締役会メンバーであるマーカス・シェーファーは「将来のための拠点を確保することが重要となってきます」
「現行のスマートは、引き続きハンバッハで生産されます」と述べている。
現行車種の生産終了まで、メルセデスが工場を運営するのか、それともジーリーホールディングとの契約の一部となるかについては、明らかになっていない。
メルセデスは以前、ドイツのブレーメン、ラシュタット、ジンデルフィンゲンの工場で、電動モデルを製造する計画を発表している。
ハンバッハで製造予定だったコンパクトEQモデル(モデル名未定)は、これらの工場のうちの1つに、生産場所を変更する可能性が高い。
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